基本的に、料理は得意ではありません。かといって、まったく手も足も出ないわけでもありません。
ひととおりのことなら、やってできないことはありません。ただ、独りで暮らしていると、できあがった料理と、それに伴う調理から片付けまでの労力が、どうにも釣り合わないような気がしてしまって、手の込んだものを作るにあたって、それだけの気力がこれまでは湧いてきませんでした。
それがこの数週間というもの、少しずつ自炊のレベルを上げようと試みています。おそらく、もう出来合いのものに飽きたんでしょうね。まだまだSNSで「映える」ようなものなど作れていないし、そもそもそんなつもりもないのですが、今回ちょっと、自分でも驚くほどうまくできたものですから、ちょっとお知らせしてみたくなったという次第です。
普段から紅茶を飲むものですから、なにか茶菓子を自作できないものかと前々から思っていました。お菓子なんて、普通の料理よりさらに難易度が上がるんじゃないかと思われるのですが、ぼくが作ることにしたのは基本中の基本のお菓子です。
すなわち、パウンドケーキ。カトルカールとも呼ばれます。
イギリスやフランスの家庭で一般的に作られる、もっとも基本的なお菓子のひとつです。このお菓子は、小麦粉・卵・砂糖・バターという4つの材料を同じ量で使うので、材料の用意がとても楽なのです(カトル・カールという名称自体が、4分の1が4つという意味です)。それに、基本的に全部を混ぜて、オーブンで焼くだけですから、手の込んだ作業は何もありません。
まァしかし、市販のホットケーキミックスで作ったホットケーキしかお菓子らしきものを作ったことがない人間が挑むには、少々勇気がいります。
作るにあたって、ネットでいろいろとレシピを見てみたのですが、なんというか、どれも余計な手順が多い印象でした。おそらく、できあがった際の見た目の良さを重視するあまり、手数が増えてしまっているのではないかと、素人了見で思いました。
でもよく考えてみると、そもそもが家庭料理ですから、そんなに手の込んだものであるはずがなく、味さえ悪くなければ、腹に収まれば見た目はどうでも良いのです。見た中で最も手順の少なかったもので作り始めました。
まずぬるま湯で湯煎しながら、卵と砂糖を混ぜ合わせます。ハンドミキサーを使えば楽なのでしょうが、ぼくは手作業で行いました。そもそもそんな機械、持ってないし。
撹拌して、とろりと白っぽくなったところへ小麦粉を投入。ダマにならないように何回かに分けて入れ、さらに撹拌。
粉っぽさが消えたところへ、溶かしたバターをまた2〜3回に分けて入れ、さらに混ぜます。
生地がなめらかになったら、100均で買ってきたケーキ型に流し込みます。
予熱しておいたオーブンに投入し、170度で約40分。
できあがりがこちら。
これが人生で初めて作ったとは、ちょっと思えないような良い出来です。舌触りもなめらかで、自分のようなド素人が作ったとはとても思えません。
当初の予想どおり、もともとが家庭料理ですから、おそらくそんなに失敗の可能性が高いお菓子ではないのでしょう。
さて、じゃあ今度はスコンに挑戦してみようかな。スコンもイギリスの家庭で一般的に作られるお菓子で、女の子がお母さんから最初に教わる「お料理」だそうだから、そんなに難しくはないはず。






