永久革命者の悲哀(4) 二葉亭四迷(クタバッテシメエ) | 狼の遠吠え

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本名、長谷川辰之助。この国の近代文学の先駆者として初めて言文一致体の文章で小説を書き、『浮雲』他数編の作品とロシア文学の翻訳を残した。

同時代には、彼を「〈魔〉に憑かれた人」あるいは「ロシア文学から抜け出してきたような人物」と評する意見もある。
彼の生涯は彼自身の小説よりも面白い。小説的ディテールという点では。

「文学は男子一生の事業たるに足らず」
その言葉通り作家と見られるのを嫌い、自分でもよくわからない何かを求めて放浪を続けた。大陸での国士的活動も試みたものの、明治の熱狂に同一化するにはあまりにも醒めた自意識の持ち主だった。

生涯を、なにものかになろうとして、なにものにもなり得ずして終えたヒト――

彼の伝記的事実は、寂しい親近感と、明治の『文豪』連に勝るある心強さをもたらすように思える。
少なくとも、俺にとっては…


二葉亭四迷は1909年、ロシアで病を得ての帰国途上、インド洋を往く船の上で長くはない一生を終えた。

最期の瞬間、「クタバッテシメエ…」と呟いたかどうかは、知らない。