ダーリンちゃんと私④
結婚して4カ月目に突然、滋賀県に転勤することになった。
私は生まれてこのかた横浜を出たことがない。
誰も知らない土地で、ダーリンちゃんと2人で暮らしていかなければならない。
泣いても時間は無情に過ぎていくだけ。
喧嘩したからと言って簡単に実家に帰ることもできない。
困ったことが起きても2人だけで解決していかなければいけない。
否が応でも2人で助け合って支えあって「生活」を遂行しなければならないのだ。
それは意外にも私にとって心地の好いものだった。
「ここは私の家?」と、私がダーリンちゃんに尋ねる。
「当たり前だろ」と、ダーリンちゃんが答える。
「私はここにいていいの?」
「当たり前だろが!」
ダーリンちゃんのいる場所が私の家だと分かった。
綱から降りようと思った。
たとえそこが暗闇の中でも、そこにダーリンちゃんがいれば、そこが私のいる場所なんだと分かったから。
久しぶりに地面に足をつけてみると、そこは温かい土の上だった。
つづく
