ヒプノセラピーを体験する機会があって


その時のメモがでてきた




すっかり忘れていたけれど…





その階段は7段で

一段ずつ下に降りた



草原の真ん中にあらわれた

地下に続く階段



暗い中に真っ白に光るドア

ノブが三日月のかたちで、

手をかけるとひんやりしていた

ワクワクして開けると

中は蛍光灯の光が白々しくて、

何もない場所だった



部屋の隅には

薄汚れた毛皮をかぶった子が

うずくまっていた


こちらを見ようともせず

一言も話さなかったけど

敵意はなさそうだった



私はゆっくり近くにいき

そっと

その子の手を引いて

階段を上がり

もとの草原にでた


歩いて近くの小川に行った

二人で小川にはいり

私は薄汚れた毛皮を脱いだその子を

隅々まで洗ってやった


川から上がると

私には白い麻のワンピースが

その子にはキラキラしたお姫様が

着るようなドレスとティアラがあった



それぞれ身につけて

私たちはまた、階段を降りた



部屋はあいていて、

さっきの白々とした寒々しい空間は

もうなかった


かわりに良い木が使われた

居心地のよい部屋になっていて

たくさんの本や、おもちゃがあり

大人の私が見ていてもわくわくするような

ものであふれていた


その子は笑いもせず、

何かをぱっと手に取って

私に渡してきた


プレゼントだった


それは

茶色いねずみだった

しかも

もう、生きていなかった


ああ

こういうものをくれるんだ

と思いながら、


どういう意味?

と聞いてみた



その子は初めて喋った



うわべだけ

偽善者…




ヒプノセラピー

または

心の奥の小さな部屋でのこと



彼女は

小さな頃の私…ではなくて

いまの私とも違う

でも明らかに他人ではない存在だった



手に負える気がしなくて

魔女に会いに行った


2016年のメモより