長野でのボブスレー強化合宿に潜入! | 下町ボブスレーオフィシャルブログ

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下町ボブスレーは大田区の中小零細町工場が中心となり、世界の舞台で戦える国産マシンの開発をしようというモノづくりプロジェクトです。

8月8日から11日まで長野スパイラルでは
ボブスレー日本代表候補の選考会が行われ
8月12日に選考会の結果が発表されました。
ボブスレー第2次選考会合格者について(一社)日本ボブスレー・リュージュ・スケルトン連盟

ボブスレー競技で五輪出場するには
我々町工場が開発するマシンだけでなく、
選手の育成も必要不可欠です。

選考会の前に行われた長野での強化合宿(7/17~7/21)を訪問したので
その様子をレポートします。

7月19日、新宿西口バスターミナルより 23:30発の高速バスで出発。



長野へはAM5:00に到着。※途中SAで運転手が仮眠休憩をするため)

合宿が行われている長野スパイラルまでは
長野駅から路線バスが出ています。

片道650円・乗車時間約30分の道のり。

路線バスは善光寺経由でいくので、
長野の町並みを見学できて、ちょっと観光気分です。



そして無事、長野スパイラル到着。
ここは1号機が試走し、全日本選手権で優勝した場所でもあります。



スパイラル内も、一年中雪があるわけではありません。

夏はボブスレートラック内を歩くことができ
トラックの傾斜や各コーナーを体感することができます。
(※ボブスレー・リュージュなどの競技では、滑走するコースのことをトラックといいます)

冬の雪景色・はたまた大田区の工業地帯とは違って、
緑あふれる景色とすがすがしい空気につつまれています。


ゴール付近のトンネルをくぐって森の中を進んでいくと
ボブスレー選手がトレーニングをするプッシュトラックがあります。


トレーニング前のミーティングを行っている選手達です。




ジョグ(ランニング)をして身体を温めたあとは
ストレッチやはしご(ラダー)を使ったトレーニングを行ってました。



選手たちはウォーミングアップ後、スパイクに履き替えて
プッシュトラックでプッシュトレーニングを行います。

プッシュトレーニングとは

実際のトラックに見立てた道に敷かれたレール上を
プッシュトレーニング用ボブスレーを押して走り、
実際の動きに近い状態で行うトレーニングのこと。

プッシュトラックは、傾斜がついて坂道になっています。


ボブスレーを押すフォームは、
背中が真上に向くぐらい前傾して
取っ手もお尻の後ろにくるような持ち方で押します。


実はボブスレー競技のプッシュスタートは、
タイム向上のためにとっっても重要な要素!

静止している『ソリ』を、
短い区間(約50m~60m)で助走し
・どれだけ加速をつけるか  
これらによって
滑走タイムに差が出るため、特に力を入れて練習します。


全身の筋肉を使って
一瞬の爆発的な瞬発力を
  どのように重いソリに伝えるか? 
が肝です。



傾斜がついた坂道を押すうえに
さらにソリの中にはダンベルの重りが積んであります。


このようにして、
この日の午前中はひたすらプッシュトレーニングをしてました。


トレーニング中に一本づつタイムを計測をするのですが
本数を重ねるごとに疲れてきて、タイムが落ちてくると思いきや
だんだんタイムが上がってきていた事に驚きました。
ソリを押すフォームや力の入れ方でタイムが変わるようです。

シーズンに入ったら
ソリを押す選手達のフォーム爆発力にも注目です!


この後、傾斜をくだる方向にソリを押すトレーニングに切り替わりました。



こうしたトレーニングや移動の間には
アミノ酸補給
を欠かさず行っていたのが印象的でした。
さすが現代アスリート!

五輪へ向けて、マシンだけでなく、選手同士の厳しい競争も続きます。
選手達への応援もよろしくお願いします!!