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【警察病院


501号室


宮澤佐江


この部屋の住人


まだ、成人式も迎えてなさそうな

うら若い少女だ】



「あの大きな桜の木…

あの、最後の一葉が散ったら…

きっと私も死んでしまうのね…」


(お~い!

そりゃ、

どっかで聞いた事のあるフレーズだぞ~)


「毎日、毎日、検査ばっかり…

こんなの、もうイヤ!

クスン、クスン…」


(ったく…

いつも、いつも、メソメソしやがって、

こっちが泣きたくなっちまうぜ)


「誰も、お見舞いにも来てくれないなんて

…私の事、みんな忘れてしまったんだわ…

クスン、クスン…」


(だぁ~!!

もうやめろ!

ウンザリだ!

メソメソするんじゃねぇ!!)


「こんにちは~!佐江ちゃん。

気分はどうかしら?」


(看護師の高橋さんか…

いつ見ても、ちっちぇ女だ…)


「今日は、ちょっと採血させてもらうわね…。

嫌いだろうけど、我慢してね。」


(あっ…また、注射か…。

また、ピーピー泣くんだろう!

全く、幼稚園児じゃあるまいし…

注射が怖いなんて…

ちょっと寝てろ!

よいしょっと…)



「ああ…、好きなようにしろや!

みなみちゃん♪」


「あっ…、き、今日は…、

さ、冴君なのね…」


「悪ィか!」


「あ、いえ…」


「おい、手が震えてるぞ。

大丈夫かよ♪」



連続殺人犯


宮沢 冴


俺の事だ。


ああそうだ!


多重人格だ。


なんか、文句あっか!