更新をサボった。
特に早起きする必要があったからだ。
僕は五月祭に行ってきた。
人生初の五月祭である。
↑曇天の下、佇む赤門
主な目的は、平沢進のコピーバンドであるUT-MODELを観劇することであった。
何を隠そう、僕は平沢進のファン(通称、馬骨)でありかつ、東大受験生である。
この小旅行は必然であった。
↑UT-MODEL
8:50に本郷三丁目駅に到着。
そのままドトール珈琲店に入店し、ChoppieさんのDiscord塾に参加する。
その後11:20に途中退出し、友達と合流。
本郷キャンパスへと繰り出した。
↑安田講堂
UT-MODELの演奏は15:15から。
待ち時間はもちろん、各展示を見物して潰す。
僕らが目指すの人文科学系。
法文学部棟の展示が気になる。
一際目を引いたのは、こちらのデジタル人文学フェス。
AIによって単語の場面ごとの出現頻度などを纏め、図に起こす試みなど、デジタルによる新たな視点で人文学を見直す研究の発表がなされていた。
内容としては、NHKスペシャルの『ダビンチ・ミステリー』でのダ゠ヴィンチの手稿の解析や、『AI美空ひばり』での美空ひばりの歌詞の解析と似た手順を使って分析しているようなものが多く、大変インスピレーションを受けた。
(詳しい研究内容は、写真を撮るのが憚られたので割愛)
気づけば12:00過ぎ。
昼ごはんを食べにキャンパス内を散策する。
(撮影: 某友達)
ソースのかかった唐揚げと、ネパール料理のモモを購入。
どちらも大変美味。
腹を満たした後に、過去問研究会へと足を運ぶ。
バックナンバーではあるが、東大形式の問題GET!
演習に使おう。
↑帰宅後撮影
その後も三四郎池などをあれこれと巡るうちに気づけば15:00を回る。
いよいよ、お目当てのUT-MODELのお出ましである。
↑記録映像はこちらから
セットリストは
1. BIIIG EYE
2. それ行け! Halycon
3. ヘルス・エンジェル
4. ENOLA (還元主義Ver.)
5. DUSToidよ歩行は快適か
6. 回収船 (回゠回Ver.)
全てに熱狂した。
細かく感想を語っているとキリがないので、なるべく1曲1文で収めよう。
1. BIIIG EYE
「叫ぶ」の機械音声とともに、えり氏(↓)がシャウト! ここに平沢ワールドが顕現! 一気に期待が最高潮へ!!!
2. それ行け! Halycon
まさかのギターリフで、BEACONが挿入! 軽快に歌い上げられるHalyconの群れは、濃厚な平沢ワールドにあって、人々を催眠から目覚めさせる道標となるか!?
大好き
3. ヘルス・エンジェル
喉が涸れるほどに、「ヘルスエンジェル!」と叫んでやった。
観客との一体感が、ステルスメジャーの人間味を感じさせる一要素だ。
良い選曲。惚れる。
4. ENOLA
また観客と一体化する曲が!
幸せ。
ラスサビでマイクを倒しながら歌うのは、ライブ「パラレル・コザック」へのリスペクトを感じる
(溶接面をつけたPEVO的な人々とともに)。
5. DUSToidよ歩行は快適か
有栖川 尊氏(↓)の「叫ばない」で場が一気に支配される。今回の選曲、こういう曲多いな。
わかりやすく、平沢の世界に浸れて、かつ平沢の主張を感じられて、心地がよい。
6. 回収船
エンディング曲。恐らく、今回のライブを五月祭のテーマごと回収している(船は水の縁語)。
1曲1文と言ったな?
あれは嘘だ。
とりあえず、動画を観たあとはCDを買いなさい。
演奏終了後、UT-MODELは運営に急かされながら去っていく。
まるで、ありし日の、駆け出しのP-MODELのように。
とても、美しいものを見た、そして聴いたと思った。
これ以上の経験は今日中には得られまいと思い、しばしの休憩の後、東大を去ることとした。
友人と夕食がてら、お茶の水のカレー屋エチオピアを訪れ、エビカレーを食す。
強烈な辛さの内側に、はっきりとエビの旨味と、カレールーのコクを感じた。
めちゃくちゃ美味い(写真を撮り忘れるほど)。
意欲的に、再び訪れたいと思ったほどだ。
こうして1日の行程を終え、友人と別れ帰路に着く。
とても濃密な1日であった。
次は、東大生として過ごすつもりだ。
9割以上の日本人は、現在を生き延びることに手一杯であり、社会を広く見渡すことが困難である。
モラトリアムと揶揄されるほどには、比較的時間的に猶予がある大学生どもこそが、主体となって社会問題について、あれこれ考え発言すべきなのだろうと思う。
しかし、東大はじめ授業料の値上げが再び企図されはじめた。
これは、我々のように金がない学生・学生候補にとっては死活問題である。
学費を稼ぎ、単位を取ることに手一杯となる未来が見えている。
学生は遊ばせてナンボである。
彼らの学(あそ)びこそが、最も、イノベーションの起爆剤たりうるのだから。
学生から時間的自由を奪ってはならない。