BLものが巷で流行っているらしいが、私は知らない。

理由は私の知らない世界、感情移入ができないのではという想い。

あと、自分とは違う世界のことを興味本位で覗かなくてもいいかなという想いだった。

 

小説「エゴイスト」は割と良かった。

(恋人が死ぬのはちょっと、、簡単すぎないかと思ったけれど)

 

名作と聞いていた「ブロークバックマウンテン」を、観た。

好きな監督アンリー。

色気のあって丁寧な作品が多いイメージだ。

 

結果、BLでも十分、彼らの心情を表情だけでも汲み取ることができる作品だった。

男女を超えた愛が丁寧に描かれていて、生活として異性との愛も同時進行に進められる(異性との生活を営むしかなかった)

男の性というか、器の大きさというか、偏見なく見つめることができた。

結婚は生活、でも愛もある。

別れた後、主人公と妻が台所で知っていたと告白するシーン。

彼女の苦しみが痛いほど分かった。

私も離婚を選んでしまうだろうな。相手が男だろうが女だろうが、離婚をしないと自分が壊れてしまうと思った。

 

この作品でもエゴイストと同じく途中で相方が死ぬ。

むむ。

悲しくはなかった。

理由は生き切ることのほうがずっと苦しく悲しい。

人生を山とするなら、頂上にたどり着くにはまだ途中だったと思う。

 

実際のLGBに関してはこれまで知り合った人たちもいたから偏見はない。TとQはまだ理解不足。

私の中のBLもの(あくまでも作品)への偏見は知らない(見ない)ことからきている。

今回この作品を観て彼らの心の葛藤や苦しみへの理解が少しは深まったと思う。いい作品だった。