お昼の時間ね。

今日はお弁当の日なので

黒川商店新作の鬼味噌ピロシキよ。

 

はむっ…あぁダイナマイト美味しいラブラブラブ

 

というか、アンタ達を見てるとアレね。

お城に囚われたと、それを守る騎士

前にパパが買ってきた子供の絵本の物語みたいだわまじかるクラウン

若いっていいわね。

 

もぐもぐ…しかしハラショーな味付けねぇこれ照れ

 

最も、この場合は悪者というものは魔女とか誰かというわけでなく

アンタ達の地区全体に流れる空気ということかしら。

 

田舎と都会の決定的な違いって何か分かる?

個人主義についての捉え方よ。

ここみたいな辺境の地で個人主義を押し通す事は難しいわ。

何をするにしても、情報が周りに筒抜けだし

町で生きていくには、暗黙の了解に従う事が必要だわ。

周りに知られず、世界を切り離し、ひっそりと暮らすことは

ここでは不可能なのよ。

 

だからこそ、アリーシャーはねこちよの勇気を評価したのよ。

アンタはこの町唯一の自由主義者

その価値に対して我がアリーシャ帝国はアンタ達と同盟を締結したのよ。

 

だから、簡単に八萬館に戻るなんてのは

この同盟を破棄する事になるから

そんなのはこのアリーシャ様が承知しないわけえー

二度と軽々しく、帰るなんて口にしないで欲しいわね。

アンタは相当な覚悟でそこにいるはずなんだから…。

 

…しかし、この鬼味噌ピロシキ本当に美味しいわねおねがい

うちのお店がここなつのライブの為に作った新作みたいだけれど

今すぐ売ればいいじゃないの。

 

ほんとバカね、パパはえー