親を超えていけ



母と話していると、

会話が成立しないことがよくある


私が話しかけると、

あらぬ方向に、

特に被害妄想的な話に

全部持っていかれる



これは年齢的なものではなくて、

ずーっと昔からのこと




帰京の荷物を詰めながら、

東京の気温が20度まで上がるらしい、 

と知った



側にいた母に、


東京暑いんだってさ

(だから、この分厚いニットやらマフラーやらダウンをどうしたもんか)


一言声をかけたらば、


東京だけじゃない、

青森も暑い

どこもかしこもみんなおかしい、、、


一気に愚痴をばら撒き始めて、

私が荷物の整理に困ってるって話が

遮られてしまった



そんな風だから、

こちらは話しかける気さえなくなる



でも、そこで引き下がらず、


だから、この荷物をどうしたらいいか、

困ってるのに、

そんな話されても困る


と、

きっぱり言った


母は黙って見てるだけになり、

私はそれを言えて、少しすっきりした




ここからは想像だけど、


母はもしかしたら、

元来、とてつもなくキツイ性格だったのかもしれない



人の話を遮ってまで、

自分の主張をするような



でも私の記憶では、

そんな面は無くて、


むしろ、兄に言い負かされている姿が

強く印象に残っている



ああ、

兄は、諦めなかったんだ

母との会話を


よく怒ってたもんな




母は子どもが生まれたことで、


トゲトゲしい性格を

変えていったのかもしれない



兄のことを言ったけども、

私も大概ワガママで自己主張の強い子どもであったと思う



私にも子どもが生まれ、

どうにも思い通りにならないことがあった


私はそれを災いのような、厄介な出来事と

捉えていたけれども、


そのおかげで、

人間としてのカドが少しは取れたんではないかな



たぶん、私も人の話を遮って

自己主張するタイプだった




子どもは、

親に負けちゃいけない

諦めちゃいけない


それは、

自身のためでもあり、

親のためでもある