music/cine note N

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洋楽ときどき新旧映画のこと

 

 先日のヴェネチア映画祭でお披露目になったことも記憶に新しい、昨年のオアシス再結成ツアーのドキュメンタリー。こんなに早くちゃんとした日本語字幕がついて公開になるなんて、結構早いうちから素材が届いて上映版の制作も進んでいたんだなあと感心。
 冒頭はツアーが発表されてスタジオリハの初日。まずリアムが来ない。「あいつが来るのは明日からか」とか言いながら、ノエルはじめみんなでタイミングとか終わり方とか細かくすり合わせしながら、リラックスした雰囲気で進んでいく。が、翌日遅れ気味でスポーツバッグかかえたリアムがずんずんスタジオに入ってくると空気が一変。それまで一切連絡をとってなかったというノエルとリアムは接触する様子もなし。周りのスタッフやメンバーも笑顔で迎えつつ、どことなく腫れ物触るみたいなというか。何曲か声出して歌った後、演奏続いてるのに「お疲れ」でもなんでもなくさっさと引き上げてくリアムに「帰っちゃった」と呆然。そんな様子にノエルはキレるでもなく、リアムが部屋に入ってきたときからどこかあえて交わってないというか気を遣ってる感じだし、どーなるのこのあと………という、めちゃ「不穏」な出だし。 とはいえその後のツアーはもう周知のとおり、大成功も大成功で続いていくわけでそれ以上の心配はないから安心してみていられるけど、そんなところから見せられたんじゃツアー初日のカーディフのオープニングはよりぐっとくるよね。あとストーン・ローゼズ、マニのくだりも特に泣けた。

 
 しかし、「あんな形で終わりたくなかった」「あんなに言い合ったことだって半分は本気じゃなかった」って今さらなあー、リアムさん、、、というか、まったく人騒がせな兄弟だわあと思うんだけど、2人とも大人になったってことなんでしょうね。バンドはリアムが始めて、曲が書ける兄貴を引き込んで、そしたらガンガン売れるようになって、どっちがバンドのイニシアチブを取るかってことでやりあったかつての2人なのだろうし。ソロ活動を経て、今はお互いを認め合っての文字どおりDon't look back in anger なのかな。ノエルが、自分やリアムの息子たちがじゃれてる様子を見てると昔の俺たち兄弟みたい、と言ってたけどなんかじんわり来てしまった。そういう目で振り返られるようになったんだなあ、と。
 ツアーも回を追うごとに世界中のファンの興奮、同年代から若い世代にまで自分らの曲が受け入れられてる様子に、遙かに大きな存在のようなものを改めて体感すると同時に、こうして記録で見ることで感激もしたんじゃないだろうか、2人とも。15年前の自分らの身勝手な決裂があってもこの観客の反応だもの。だからヴェネチアでのノエルの涙があったのかなともふと思ったり。
 

 ライブの場面は口パクしながら観てたけど声出し上映とかあったら行きたいなあ。限定公開後はディズニープラスで配信予定だそう。そういえば来年のツアーも発表されたんだったね。

 

追記)

リハのシーンは中村明美さんのコラムにあったノエルの映画に関するインタビューによれば結構編集もうまかったらしい。

うん、確かに相当うまかったw

 先日blog お友だちのSYUNJIさんのところで元テレンス・トレント・ダービーことサナンダ・マイトレイヤの記事を読んで!?とビックリしたのが、マイケル・ハッチェンス亡き後のINXSにTTDがゲストヴォーカルとして迎えられたステージがあるとのこと。マイケルとTTDが仲良しだったことも知らなかったけど、一部にはその後マイケルの最後のパートナーになるポーラ・イェーツと一時期TTDが付き合ってたことがあるとかないとか………って下世話なネタはともかく、さっそく映像を探したら出てきた。

 ライブは1999年6月に行われたもので、翌年のシドニーオリンピック用に造られたスタジアム・オーストラリアでのオリンピック公式オープニング・セレモニーイベントのトリだったとのこと。INXSはオリンピック本番の閉会式にも登場してるけれど、そのときのヴォーカルはJon Stevensというニュージーランド出身のシンガーだったということで、TTDが共演したのはこのステージ1度だけだったんですね。
あまり画質はよろしくないけれどこちら

 

 

………かっこよすぎる、この声!このパフォーマンス!!完全に自分の持ち歌化しているTTD。

 

 この頃のINXSはマイケルが97年11月に亡くなって以来活動休止を余儀なくされていて、TTDはといえばアルバム「ヴァイブレーター('95)」発売後〜サナンダへの改名の間の時期(なのでここではそのままTTDとしておきますが)。バンドに加わって活動するには個が立ちすぎてて、仮にそういうことになっていたとしても長続きはしなかったんじゃ、という気もするTTDではあるけど、一度きりで終わらせるにはあまりにもったいないステージではありますねえ。

 

 今回のステージが「最後の来日」だったというジャーニー。ニールとジョナサンってお互いの子女がユニットを組んだ話もだいぶ前にあったかと思えば、互いを訴訟し合ってるというニュースも聞こえて来たり、アーネルが体調や家族の問題で離脱を望んでいても契約の問題でツアーを続けざるを得ないみたいな、場外の話題ってかゴシップくらいしか最近わたしは知らなくて、福岡のロックフェスに参加が決まったと聞いたときには、余計なことだが「大丈夫なのかなあ」と心配に思ったぐらいだった。去年フェアウェルライブと名打ってツアーしたナイトレンジャーがフェスのメンツに入ってたのもびっくりだったけど。
 それはともかく、そういえばあのフェスは月末ぐらいだったよなーどうだったんかなあと、SNSを久しぶりにのぞいたらスティーヴ・ペリー登場!?みたいなことが書いてあってギョッとしたらば、実は本国でカバーバンドを率いてるHugo Valentiさんだったとのこと「そりゃそーだろ」と安堵した次第。ヒューゴは昨日の東京での単独ライブにも登場して2曲披露したとのことで、早速映像を見てみた。1曲目のFaithfullyは福岡では正直かなりビミョ〜?に聞こえたのだけれど、東京では喉も暖まったのか結構声が出てるし、アクションから表情までペリー激似すぎ。

 

 

 これその場で聞いてたらウヒョー!!ものではあったと思うけど、でも見れば見るほど複雑な気持ちにもなってしまう。ジャーニーの往年の名曲に親しんできた人々は、ペリー風の声が今も再現されて生で聞けるっていうのはなんだかんだ言っても盛り上がるのは事実だろう。現バンドのなかに歌えるメンバーが複数いるってことでアーネルの喉の負担も減らせるという理屈もわかる。でもそこにトリビュートバンドで活動しているプロを連れてきてショーの後半で出すって…どうなのだろう? 一部にはヒューゴの参加は結構秘密裏で進められてたなんて話も目にしたけど、もしそれが本当ならちょっとえー?とも思うなあ。ニールやジョナサンにしてみればファンへのちょっとしたサプライズプレゼントのつもりでも、どこかモヤモヤするのである。

ちなみにアーネルのジャーニーでの活動はペリーの在籍年数を超えたのだそうだ。時の流れは速い。

 

ヒューゴのステージ登場はRS誌なんかでも大きく取り上げられている。

 

 

 今のジャーニーとしての活動はひと区切りかもしれないけど今後どうなるんだろ? もしニールが今後の音楽活動のなかでジャーニーのレガシーを護り続けていくのであれば、個人的にはスポット活動でいいと思う。レギュラーのバンドだとボーカルの人が気の毒だから、なんとなく。


…と今回のライブ全体の話になってないんだけど、彼の登場に思ったこと