超能力者。

映画やマンガでは、悪を倒すと、崇められ、敬われ、勇者として扱われる。

でも、そんなことが起きなくなった今では

気味悪がれ、虐げたげられ、能力者は自分の能力を隠していなくてはいけなかった。





telekinetic 



「あーあ」

町を歩くには少々―――いや、かなり目立つ、黒紫の髪をした少女がつぶやいた。

「…中間近いしなー」

近くの本屋による。中に居る何人かが驚いて少女を見る。見ただけで分かる紫の髪をみて、隣に居る人とつぶやきあっている人もいる。だが、少女は気にせず本屋の中を進んだ。

「おー、新刊でとるぜぃ☆」

少女は本を見つけると楽しそうに笑う。
本に手を伸ばすが、中々届かない。

「~~っ、なんなのよ…こんな高い場所におくなんて…」

少女は機嫌悪そうに手を伸ばす。
諦めかけたとき、横から手が伸びた。

「え?」
「…どれだ」
「…は?」
「どれだといってる」
「……えと…“possibility”です」

驚きながら少女はその人を見た。
自分より少し高い背、年頃は自分と同じくらいだろうか。

その人を見て、一番驚いたのは、眼の色だった。
自分より紫が強い髪も驚いた。だが、一番驚いたのは赤い眼だった。

(綺麗な人。)

その言葉が浮かぶ。

「…とれたぞ」
「あ、ありがとう…ございます」

渡された本を受け取る。
彼は少女に背を向けて歩き出した。



(なんだろ…不思議な人)

            
そう思いながら少女―――共鳴 紫音 [キョウナリ シオン]  はレジに向かった。


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――――――――――プルルルルルルルル


「あぁ、俺だ」

{あ、出たんだねぇーいっつも出ないのにさ}

「気が変わった」
                     
{まーぁいいさ。あんたはそういう奴だもんな、。そんで…あんた、会えたのかい?}

「…あぁ」

{――――使えそう?}

「……あぁ」
                 ・・ 
{…あんたがいてくれてよかったよ。アレに加えて、感知能力まであるなんてさ}

「……話題がないなら切るぞ」

{わっ、ちょっと待っ}

――――――――――――――ツー、ツー、ツー

その人は携帯を閉じて、自分の指輪に口付けた。

「…やっと、見つけた。」

そこに、何人かの男がその人を囲む。
        ・・ 
束にかかってくるそれを、その人はうっとうしそうに見た。

「邪魔だ」

その人が手を男たちにかざす。と、男たちは倒れていく。

最後の犠牲となった男の胸には、焼け爛れた肌が露出していた。



「……共鳴 紫音」

その言葉を発したのは、先ほどの少年だった。





エピローグ、完