城メグvol.32/姫路城 | しろくろジョーカー公式ブログ

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こんにちは。城メグリストこと萩原さちこです。
3月27日にリニューアルオープンした姫路城。
先立って、お仕事で報道陣向けの内覧会とテレビ番組のロケに行ってきました!
今回はそのときの写真なども踏まえてご紹介しますね。




今回の姫路城大天守保存修理工事でされたことは、傷んだ瓦の葺きかえと、風雨にさらされ黒ずんだ漆喰壁の塗り直し。
つまり、屋根と壁が全面的に白くお召しかえされました。
太陽の光に照らされキラキラ輝く白漆喰壁の姫路城は、息を飲むほどの美しさです。


世界遺産の修復工事はそれはそれは大変なことで、日本最先端の技術と職人技の結集でした。
そんな大工事を経て、5年ぶりに大天守の内部公開とあいなったのです。




三の丸から。





菱の門の前から。





三国濠越しに。




西の丸化粧櫓の脇から。




西の丸から。



とにかくキレイ!


ずいぶん木を切っていてびっくりしました。
案内板もリニューアルして、おなじみの景観もなんだかぐっとかっこよくなってましたよ。




7万5000枚超に及ぶ大天守の屋根瓦はすべて取り外されました。
それを1枚1枚洗浄し、割れや欠けなどをチェックしてできるだけ再利用しています。


屋根が真っ白なのは、瓦の隙間を埋めるように漆喰で塗りこめる屋根目地漆喰が施されているから。
仕上がりが美しいだけでなく、風雨や揺れに対する強度も高まります。


しかし、そもそも数城でしか見られない技術だけに、修復できる職人さんも少なく匠の技なのだそうですよ。





真っ白ですねー。


姫路城の天守は、壁面をよくみるといろいろな装飾が施されています。
懸魚と呼ばれる屋根の妻飾だけでなく、その奥まで繊細で細やかな彫刻で飾られていいるのがわかりますか?


それらももちろん今回塗り直されたわけですが…これがまた緻密な作業。
木彫りの下地を傷つけないように古い漆喰を丁寧にはがし、その上で均一に塗り直すとかで、なんと100種類以上のコテが使い分けられたとか!


屋根や壁にこれほどまでの漆喰を使用した城は希少なんですよ。
まさに権力の象徴としての天守の存在が感じられます。




さて、今回のリニューアルオープンに際し画期的な試みが!
AR(拡張現実)が取り入れられたんです。






スマホやタブレットで無料アプリをダウンロード。
それを城内の案内板のARマークにかざせば、3D映像などが見られます。





狭間や石落としの使い方の映像や構造の解説、最上階からの眺望のほか、修復工事中に最上階の四方の壁から発見された木製の窓枠の説明も(タイトル「幻の窓」)。





ARは、ここ2~3年前から全国の城でちょこちょこと取り入れられつつあります。
しかし、誰もが手持ちのスマホやタブレットでできるという手軽さはこれまでにはないことです。
操作も思いのほか簡単で、子供はもちろんご年配の方でも楽しめると思いました。


やっぱり、表現力と訴求力はずば抜けていますよね。
城業界で取り入れられつつあるAR、姫路城でこのような形で導入されたことで、全国の城で標準化するでしょう。





さてさて、大天守の内部へGO!
やっぱり姫路城大天守はすばらしい建造物だと改めて圧倒されました。
軍事的なしかけはもちろん群を抜いてますし、
繊細で複雑で、それでいて落ち着くようなざわつくような美があります。

天守は正面から見ると実はアシンメトリーです(2階より上が右にズレてます)。
これは見た目の美しさを考慮してのことなのですが、そうすると建築上はつじつまが合わなくなるわけで、各階の窓が手の届かないような高い位置になってしまいます。


そこで取られている対応策がスゴい。
わかりやすいのが、4階の石打棚で、階段を設けて上段から攻撃できるようにしてあります。
デッドスペースがないよう、下段は物見窓を設けたりと、うまいこと使っているんです。





よくみると煙出し(鉄砲の煙を逃がすための小窓)も設けられていて、実戦仕様であることがわかります。



すばらしいのは、そうした軍事装置が外からはわからないよう、隠していること。
かつ、ただ隠すのではなく美観を高めることにも手を抜かないところです。
建築上の欠陥をこんなふうに活かしながら美観と実用を兼ね備えたものにできるなんて、芸術を通り越して奇跡だと私は思うのです。





個人的な大興奮は、これまで閉ざされていた3階の武者隠しが内部公開されることです。
2か所とも解放されていました。



姫路城は実は戦闘モードな城で、天守もかなりファイトモード。
この武者隠しは、一見ただの壁に見えるところが実は攻撃用の小部屋になっている、という壁の内側につくられたスペースです。


ここが活躍するのはおそらく落城後のこと。
射し込む光を求めて窓際に近づいた敵兵を狙い撃ちするために、城兵が潜む部屋といわれます。
つまり、負けてもなお1人でも倒してやろうというゲリラ仕様なしかけなのです。





資料も撤去され、かなり広々と見やすくなった印象でした。






報道カメラが最上階に殺到している間に待ち時間ができたので、下層階を独り占め。
こんな経験は一生ないだろう・・・という超自慢です。






こんな写真も撮ってゴキゲン。





さて、姫路城の後は、日本酒バー「試」に行くのがおきまり。
地元兵庫県の酒蔵62蔵の日本酒が飲み比べできる立ち飲みバーです。
値段は1杯100円~とリーズナブルで、おつまみもあります。
姫路城のイラスト入りカードをくれるので、お酒の名称はもちろん特長や酒造などもよくわかって楽しいですよ。




おつまみは姫路名物の「ひねぽん」です。





さてさてしろくろJOKERのアプリ起動も忘れずに。
GPSで特産品を手に入れて…




姫路城もゲット!!




お花見で盛り上がる城下町にオンしました。






ちなみに、この日のロケのオンエアがこちら。




武者隠しで大コーフンしておりました(笑)




では、今週はこのへんで。


来週もよろしろ~。




萩原さちこ(城メグリスト)




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