ふと目覚め何かつぶやいていた横たわる

ひとり

ソファでリビングに満ちる香りも

花瓶のなかのひとりのわたし

言葉が静かに沈んでる

部屋のあかりも部屋の空気も静か

敷かれたシーツ真っ白な密やかな寝室

わたしの隣のあなたのぶんだけ

影すらもたない人の影が冷たい手のひら

彼の手から110円

笑顔で見つめたわたしの瞳にコトリって

置かれた無造作にレジの硬くて冷たい

まっさらな白木のまな板

ふたつのマグカップが無愛想にうつむいて

母親にうながされて指をさす

無邪気風な仮面の表情

子どもと子どもと子どもたちの

笑顔は

おとなのおとなのおとなたちの

綺麗な鏡と鏡と鏡

ワンコインぶんの愛想を咲かせて

ワンコインぶんの尻尾をふって

今日も今日だけわたしでいられる

コンビニの扉あけたら

お空のご機嫌よろしかった

重い春風?

頬が冷たい

違う泣いていたのか

わたしがわたしに




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とりあえず居られる世界もそれだけで

不幸よりはしあわせなのか

マジかよ