リビングの天井から突き抜けたみたいな

地球と子宮が手を繋いでいるみたいで

気まぐれに不機嫌な空に背伸びしている

みたいな空のからだが精一杯

彼が手足伸ばしてわたしの頭の上にある

みたいなそんな

そんな景色がわたしの窓に張りついて

とりあえず傘が必要かな何てとかって

今日のわたしをわたしのからだを支える

儚げな杖をふと思う

なぜか食卓のサラダが苦かった

お口直しにフルーツを頬張る

そう言えば昨夜のベッドで観たなんかの動画

そん中で言ってたっけ女の子

彼の彼のスムージーってマスカット味だって

彼女言ってた分かるんだって口に含むと

ドロドロじゃないサラサラじゃん

浮気とかしてるのみたいな鼻を抜ける匂い

いいけどべつに

きのうのちょっと未来の今日じゃんね

リビングの窓越しに何か音が増えている

雨とか汗とか泥とか風とか

なんかの彼とかわたしとかの滴るみたいな

なんとかみたいななんとかが

かもじゃん?

明日の今日がなんか暗いや

わたしの今日まだ開いてないや両目

まだ天井すらも見てないや

ベッドを漂う不確かな繭の中

アラーム鳴らなかったのかな?

わたしの右頬に触れるiPhone

繭に誰かの声が聴こえるみたいな霧の中

不意に昨夜の観た夢が甦るぼんやり

ゾンビみたいのいたっけいなかったっけ?

街であった悪い夢だった気もするし

今朝はリンゴが食べたいふと思う

皮ごとガッツリかじりたい

リビングの天井から突き抜けたみたいな

地球と子宮が手を繋いでいるみたいで

気まぐれに不機嫌な空に背伸びしている

みたいな空のからだが精一杯

彼が手足伸ばしてわたしの上にある

みたいなそんな

そんなわたしの始まりだったような今日

電車の時刻は決まってる

からだが重い

きょうも重い

駅のホームのノイズの中に

ひとりのわたしが埋もれてゆく

まあすでに決まってることだし毎日

きょうもそんな毎日の中に埋もれて...





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うつむいた時間たちの溜め息が走り出す