しろくまです。
久しぶりに、ゲイバー時代のお話です。
昔働いていたゲイバーには暗黙のルールがあり、お店を辞めたら最低でも3ヶ月は他のお店で働くことはご法度とされていた。
そのお店は以前一緒に働いていたママさんが出したお店で、まだ開店したてで従業員が全然いなかったが、ママさんもそのルールに乗っ取り、丁度私が辞めてから3ヶ月経った頃に連絡をしてきた。
マ「人がいないから、入れる週末は全部入って欲しい!」
前のお店では大変お世話になった方っだったので、二つ返事で快諾した。
以前のゲイバーはゲイオンリーのお店で、今回はミックスバー(観光バー)。
ゲイだけではなく、レズビアン、ストレートの男性女性、基本人間なら誰でもOKのお店だ。
ゲイだけの空間と、いろんなセクシャルの方が入り交じる空間は毛色が少し違う。
言語化するのは難しいのだが、後者の方が「欲」がより濃い気がする。
ゲイバーでは平日や、パーティー以外の週末にシャンパンが入ることなどそうそうないが、ミックスバーは平日でもバンバンシャンパンが入る。
業界人や経営者、お水、風俗、若い男を連れた人妻など、濃ゆい面々が普通のお酒を頼むようにシャンパンを入れるのだ。
そして、ほぼ毎日のように通ってくれていた若い男性と人妻さん。
この関係は一体どういう関係だろうかと疑問を持っていたが、怖くて聞けず。
若くて美形の彼はあまり話さず、人妻さんから吐き出される旦那の愚痴を聞いている。
うーん、ホストの同伴かなぁ。
お客さんは勿論自由恋愛、それが不倫だろうと私に咎める権利は一切ない。
ある日、いつものようにこの2人が来た。
珍しく、彼が酔っ払っていた。
人妻さんの肩を借りなければならない程泥酔している彼をみて、
「面倒くさいことが起きそう…」
と心のなかで思っていた。
いつも不思議に思うのだが、この嫌な予感は何故かよく当たる。
酔っ払って上機嫌の彼は、私に話しかけてきた。
それも珍しいと思いながら話をしていると、どうやら同じ歳だった事がわかった。
歩んできた人生は全く違うだろうが、これだけイケメンならさぞ人生も楽しいだろうと、ただ純粋にそう思った。
そこから火がついたのか、彼はどんどん他のお客さんに絡みだした。
いつもは人妻さんの隣にいるのに、今日はそこを離れてお客さんに絡んでいく。
残された人妻さんは1人でお酒を飲んでいた。
私が話しかけると、少し不機嫌そうに「何か飲めば?」と言ってくれた。
人妻さんの口から出てきたのは、旦那ではなく彼への愚痴だった。
私は2人の関係性がわからないままで、ただ話を聞くことしか出来なかった。
その間、何度も自分の横に戻ってくるように人妻さんは彼に言い続け、彼も最初こそリアクションしていたのだが、とうとう人妻さんの言葉を無視し始めた。
いやいや…それはまずいのではないかい?
つづく。
GU安くて、夏物爆買いしてきました笑