しろくまです。
さて、先日の「ちゅぱ事件」も記憶に新しすぎる朝。
けれど清々しい山奥の朝。
朝起きると地元の若い友人が起きていたので、しばし雑談。
今日の朝の予定が決まっていなかったので、ご飯どうしようかと話ながら、みんなが起きてくる様子もなかったので二人分のご飯を作ることに。
残っていた焼きそばの麺を使って、塩焼きそばと簡単なスープを作る。
家族以外にご飯を作ることなんて久々だったけれど、こんな朝も悪くないなと思ったりする。
※イメージ
キャンプはまだ続くのだが、私はその日に東京に向かう予定だった。
友人に駅まで送って貰い、東京行きの特急電車に向かう。
混雑する駅で1人、立ち食いそばを食べてから切符を買った。
ホームに入った瞬間、東京行き電車のチケットが完売したというアナウンスが流れた。
茹だる暑さの中、のどかな屋外のホームの先の山々を見る。
自販機で買った冷たい水が、喉と体を潤す。
今日は15年ぶりに、昔の友人に会う。
友人は私より年上で、先日50歳を超えた。
10年以上付き合った彼氏と最近別れたのだと言う。
ずっと不思議に思うことがある。
そこまで連れ添って別れる理由は一体なんなのだろうか。
でも、別れには必ず理由が存在する。
特急電車に乗り、座席を探して歩く。
自分の荷物を荷台に上げて、指定された通路側の席に座る。
東京に着くまで少し仮眠を取ろうと思い、外界と遮断するためにイヤホンを付ける。
しばらく眠っていたが、子供の泣き声で目を覚ました。
あたりを見回すと、子供連れの家族が多いことに改めて気が付く。
若い母親が子供をあやす姿が点在している。
停車駅、私の隣にこれまた若いお母さんが2~3歳位の娘さんを抱っこしながら乗ってきた。
私は席を立って、親子に道を空ける。
そしてまた眠りにつく。
夢と現実の狭間で揺らぎながら、隣の親子の声が聞こえる。
若いお母さんは、必死に娘さんをあやしている。
私はたびたび、黙っていると怖い顔だと言われる。
その事をふと思い出して、何となく申し訳ない気持ちになる。
もう少しで私の降りる駅だと思い、隣の若いお母さんに声をかける。
「お荷物降ろしましょうか?」
若いお母さんは、話しかけられたことに少しびっくりした様な顔をしたが、申し訳無さそうに、
母「ありがとうございます!お願いして良いですか?」
私は荷物を降ろして若いお母さんに渡す。
娘さんが、私の方を見てお母さんの腕に隠れてからまた私を見る。
はにかんだように笑う顔は、お母さんによく似ていて美人だった。
私「いくつかな?」
娘さんは指を3本立てて、私に見せた。
お母さんもにっこりしてそれを見ていた。
母「すみません、うるさかったですよね?」
私「いえいえ、全然ですよ。良い子にしてたもんね」
娘さんに笑いかけると、またはにかんで笑ってお母さんの腕に隠れる。
数回それを繰り返して、手に持っていたアンパンマンのチョコを私にくれた。
娘「あげる」
私「ありがとう!でもこれは後になるともっと美味しくなるから、後でお母さんと一緒に食べようね」
娘「うん!」
親子が笑っている姿が微笑ましい。
きっと、私に少なからず怯えていたに違いない。
図体がでかく、髭の生えた年齢不詳の短パンおじさん…
そりゃ、私も怖い。
(おじさんはね、おじさんが好きなんだ!とか言わなくて良かった)
多分ずっと気が休まらなかったろうに…
もう少し早く話しかけていれば良かったと、少しの後悔と申し訳無さがこみ上げてくる。
娘さんとお母さんに手を降って見送っていただき、私は東京に降り立った。
別れがあるから今を大切にしたいのかもしれない。
おしまい。
※お部屋を高級ホテル並みの良い匂いにしましょ
コンセントタイプなのですぐに香って、使わない時は取り外せます。