こんばんは、しろくまです。
※今回は下ネタが含まれますのでご注意!!
当時私が働いていたゲイバーには、ママとオーナーがそれぞれいて、オーナーは滅多にお店にはいないのだが、たまにお友達やお客さんを連れてきては、自分のお店で飲むのだった。
オーナーのお友達は様々で、ストレートの男女はもちろん、ゲイ、レズビアン、ニューハーフなど色んな方々がいた。
しかもみんな酒の強さが尋常じゃない。
シャンパンを飲んでいたかと思うと、みんなでテキーラ乾杯をしている。
みたいな。
オーナーのお客さんから店子の指名が入ると、みんなビクビクしながらオーナー達がいる席へお酒を持って接客をしにいく。
その光景はまるでドナドナのよう。
さようなら、きっと生きては帰れないわ
大抵はその席にママが連れ去られるのだが、本日は一番年下という理由で私が死の席に召喚されてしまった。
おバカなふりをして、使えない店子としてここから逃げだしたいが、そうは問屋が卸さない。
若いから可愛い!ではなく、若いから酒もっと飲めるだろ?とどんどん飲まされる。
(可愛いって言いなさいよ)
当時私はビール党で、ビールばかり飲んでいた。
一度トイレに行くと止まらなくなってしまうので我慢していたが、そろそろ限界。
お小水しにトイレに行くことに。
私がトイレに入ろうとすると、オーナーのお客さんが一緒に入ってくる。
トイレの外に出そうとすると、中に入ってくる。
心から思った。
ふざけるなと
こっちは本気で漏れそうなんよ!
しかし、そのお客さんは突然とんでもない申し出をしてくる。
客「俺の小便しているところ、近くで見てくれよ」
え?
はい?
俺の小便しているところ、近くで見てくれよ
パワーワード過ぎる。
なんのパワーもないくせに。
今直ぐにでも放水したい私は、別にこっちが見るだけなら構わないと思い、
「わかりました、どうぞ!出してください!」
(2つの意味で)
お客さんのパンツの隙間から、可愛らしい息子がこんにちはする。
こんにちは。
そして息子は勢いよく放水を始めた_
…なんだコレ。
ひとしきり弧を描く液体を見て、私は何と言えば良かったのだろうか。
ただ、これだけでは終わらなかった。
客「なぁ。こいつを綺麗にしてくれよ」
え、なに?
トイレットペーパーでお宅の息子さんを拭けば良いの?
客「しゃ○ってくれよ」
え?
お宅の息子さん、私のお口に入れて欲しいとの理解で合ってる?OK?
オーナーのお客さん…だよね。
これはなに、そういうことをしなさいってことなの?
(私が可愛いから(小声))
本当にわからなかった、何が正解なのか。
私は精一杯の可愛さを演出して、客を刺激しないように誰かがトイレに入って来てくれるまでの時間を稼ぐ。
私「えぇ、恥ずかしいですよぉ…照」
可愛いのレパートリーがない私の精一杯はこれくらいしかない。
カスかよ。
早く誰か来てぇ!!
まともな男の人呼んでぇ!!!
それかイケメン、ガチムチイケメーン!!!!
その時トイレのドアがドンドン鳴った。
オーナーだった。
オ「アンタ何しているの?!やりすぎよ!!」
とオーナーが客を諌めてくれた。
オーナーが止めてくれたおかげで、私のお口は守られたのだった。
(今はそうでもない)
当時を振り返って思うこと。
若い頃の私は、純粋でなんと可愛らしかったのだろう。
当時は胸を痛めていた事も、今じゃ酒の肴にして笑っている。
私は成長をいう名の穢が溜まってしまったので、いつか魔女になってしまうかもしれない。
(魔法少女になってYO!)
それでもあの時私を救ってくれたオーナーは格好良かった。
まるで救世主のようだった。
70歳手前のおじいちゃんだったけれど。
おしまい。
※個人的に持っているバッグはほとんどメッセンジャーバッグなんですが、
ここのは安いしカラー展開も多いので消耗品として購入できてありがたい