こんばんは、しろくまです。
最近闇バイトって良く聞きますよね。
かくいう私も昔闇バイトみたいな事に興味を持ち、面接まで行ってその場で
帰って来たことがあります。
20年ほど前の話なので記憶が怪しいですが、学生だった私がどうやってそこまで辿り着いたかの軌跡を、一緒にご覧ください。
当時のSNSの主流は、ミクシーからFacebookに人々が移行し始めたくらいの時だったかと思う。
私は断然ミクシー派で、ミクシーにはコミュニティというものが存在し、
あるテーマに限定し興味のある人がそこに集いスレッドを立てて楽しむ、
オフ会やイベントなどのスレなどもあった。
私はいくつかのバイト系のコミュニティに入っており、その中のスレッドに
興味深い内容が目に飛び込んだ。
「日給25000~45000!
勤務時間は11時から20時で、4~6時間程度
仕事内容は企業や個人の情報管理」
今考えると超絶怪しいし、相手にもしないのが普通だが、当時の私に少し
違った。
この突っ込み所満載の書き込みを見て、自分の中で火がついてしまったのだ。
「どんなバカがこんな事を投稿しているのだろう!
顔を見てみたい!ワクワク!」と。
良く言えば好奇心、欲を言えば本当に稼げるなら稼ぎたい!
その欲求を満足させるために、この投稿をしていた方に直接連絡を取り、
面接までこじつけた。
面接場所に指定されたのは、新宿のとある喫茶店。
面接してくれるというCさんは、すでに店内に居るとのことで、そそくさと言われた席に行く。
Cさんの年齢は20代半ばくらいだろうか、身なりはきちんとしている。
いきなり本題に入るかと思いきや、身の上話をお互いするばかりで、
なかなか本題に入っってくれない。
作り話であろうごく普通の面白くもない身の上話があまりにも長いので、
やきもきした私から「仕事の話をお願いします!」と促した。
C「まずどうやってこの仕事を知りましたか?」
私「ミクシーです」
C「紹介者の名前とかわかります?」
私「●●さんです」
C「仕事内容とかは聞きましたか?」
私「仕事内容は企業や個人の情報管理とありました」
C「そうですか。それも強ち間違ってないのですが。」
私に仕事を紹介した人と、面接をしているCさんは別人で、前者にお金が支払われるシステムらしい。
どんな触れ込みであれ、面接に連れて来ることができれば紹介者に報酬が発生するとのこと。
そして、私がCさんから聞いた仕事内容はこのような内容だった
1.私のような楽して稼ぎたいバカを面接まで連れてくること
2.白ロム(SIMが入っていない携帯電話)の売買(契約→解約したスマホを売る、多分住所持てないだろうヤバい人に)
3.金融会社でお金を借りて、高金利のわが社に投資しましょう!
…
草!!!!
私「やっぱりこんなもんだよね…」
分かりきっていた内容に、面接時までの情熱は欠片も残っていなかった。
そして何もかも、いただいたコーヒーまで冷めきっていた私に、Cさんは追い討ちをかけてくる。
C「この仕事は度胸が要りますよ」
…
バカッ
度胸…そんな言葉で駆り立てられる程、私は熱い男ではないので、
とても残念だった。
ただ、私も正直怖いものは怖い。
後々個人情報を使われたりするのではないかと、勿論偽名を使って面接に
臨んだし、帰りに『この詐欺野郎!』と罵ることも出来なかった。
なぜなら、その喫茶店の店内では
7~8割がこのやり取りをしている卓だったのだ…
ゾッとした。きっとここに居る何人かは、自身が望まないTV出演を果たしてしまうだろうな…
楽してお金は稼げない、それは当たり前のことですよと神様が教えてくれた
良い機会だった。
お金を稼ぐには、努力とアイデアだと誰かが言っていた。
人のお金への欲望を逆手に取って、お金に盲目になった人間を集め、
恐ろしい兵隊を作っていく。
悲しい事をその詐欺師は言っていた。
C「お金が稼げたら、自分で学費も稼げるし、大金を稼いでご両親に親孝行もできるんですよ!!」
その言葉を信じて詐欺に加担した人間も少なからずいるのでは無いだろうか。
人の良心につけ込んだ詐欺が、一番タチ悪い。
騙されている本人は頑張っているのだ、より良い自分に関わる未来を。
そして揺るがすのだ、知ってか知らずか他人の生活の安全を。
同じ汗をかくなら、誰かの為に流す汗をかきたいよ。
だって、綺麗事でもなんでもなく、それで自分もきっと救われるから。
誰かの為に頑張れたことって、きっと人生を幸せにしてくれる。
皆様は大丈夫だと思いますが、詐欺の募集は形を変えて、
何年も前から、SNSや若者内で流行る場所に蔓延します。
気をつけてお子さんたちを見守ってあげてくださいね。