フィールドアスレチック☆☆自然を体現するシミュレーション野外活動施設
たしか、昭和49年に箱根ダイアランドで
第1号がデビューしたのが、
野外の活動施設・フィールドアスレチックです。
当時、「荒地の錬金術」として一世を風靡した施設です。
なにしろ、自宅の裏山がドル箱になるんですから・・
フィールドアスレチックとは、
丸太とロープで造られた野外活動施設です。
ある年代以上の方でしたら、ご存知かと思います。
実は、このコンセプトと施設は私が恩師としている
井坂弘毅さんが発案したものです。
「自然界に水平と垂直、そしてシンメトリーは無い!」
という気付きが根本にあります。
そして、本来自然の産物である人は、
そのようなものに親和性がある、というコンセプトです。
皮肉なことに「水平と垂直、そしてシンメトリー」に
気付いたのは人間です。
今、私たちの日常生活は、ほぼ「水平と垂直、そしてシンメトリー」
の中で営まれています。
手付かずの山野にあるこの施設は、
施設自体が「水平と垂直、そしてシンメトリー」を排して企画されています。
そしてその施設にもっとも敏感に素直に反応するのが、子供たち。
たとえば家は、水平と垂直でなければならない。
「不同沈下」の家は、建築の前提の「べき」が無いものとして扱われます。
フィールドアスレチックの施設は、原則「水平と垂直、そしてシンメトリー」
がありませんから、柱なども垂直に建っていません。
構造体としては、建築物と考えた場合、あってはならないものです。
でも、それが受けた。
さらに、井坂さんはこの施設の裾野を広げるために、
設置される地域の民話や伝説などのエピソードを
施設としてデザインし、そのエピソードをシミュレーションする
ものとして定義づけました。
加えて、運動による身体的な成果や
施設の高さや大きさに怯える子供たちが
その利用をやめることに対して、
「やらない勇気」も価値あるものとして、
子供たちへの教育的な見地として
施設の属性に「メンタル」な側面も付け加えました。
このフィールドアスレチックが、
リメイクされて再度脚光を浴びる可能性は十分あります。
なぜなら、TVからパソコン、今やスマートフォンなどで
売れているシミュレーションゲームの魁だから・・・。
このような「気付き」が、
我が不動産業界やリノベーション業界にも
必要なのかもしれません。
まずは、「不動産ってなんだ?」
「リノベーションってなんだ?」
から始めることです。
意外と根本や常識も立ち位置を変えると、
違った風景に見えてきます。
恩師が言った言葉で、今も思い出すものがあります。
「常識を疑え」
「新聞に赤を入れろ」
「自分の頭で考えろ」
私の座右の銘です。
できが悪すぎて、私自身体現できませんが・・・