リノヴェーション仲介という考え方 | 千葉ニュータウン 住宅流通株式会社のブログ

リノヴェーション仲介という考え方

当社が現在リノヴェーションしている物件には特徴が

あります。それは、竣工年月日がおおよそ平成2年ぐらい

までの物件であるということです。


特にマンションが大量に供給された、昭和49年~56年の物件

が多く完成後相当の年月を経ていますから、給水給湯排水管

や電気系統など、部屋側は全て交換ということになります。

それらと相まって、浴室・洗面・トイレ・キッチン等の水廻り

も全て最新の仕様のものに変更します。


また、間取の変更や建具の位置や開き方向の変更など

分譲時の設計思想に尊敬の念を抱きつつも、今の家族

構成(人数や年齢層)まで考慮して変更していきます。


従前のお部屋内を解体して気づくことは、意外とコンクリート

がキレイだということです。躯体自体は健康そのもののような

印象を受けます。


このような全体のアクションがリノヴェーションです。

リノヴェーションにはいろいろな視点での定義があるべき

ですが、私は「生活を快適にするもの」だと考えています。

「快適な生活」が「幸せな生活」につながるものだと思います。


本来このリノヴェーションは、住む方のお考えに合わせて

進めるのが上策です。しかし、残念ながら市場性ある価格で

このようなアクションを起こし商品化するには、今のところ

不動産会社が一旦物件を所有するカタチでお預かりしませんと、

実現しません。


既存(あえて中古と申しますが)住宅の仲介システムというか

その思想に問題があります。

(これについては、稿をあらためます)


端的に言いますと、ある人や家族が数十年にわたり使用して

来た家屋を次の方にゆだねる時は、一度リセットして後を担う

方にはまっさらな状態で(または、カスタマイズも可能な状態で)

引き渡すのが当然だと思います。


賃貸住宅ではありません。大きなお金が動きます。

人生の大半をかけて返済していくほどの、一個人にとっては大事業

です。


個人の売主そして個人の買主、仲介をする不動産会社。


不動産の取引のとき、上記のような当然の常識が話題にならない

のが今の中古住宅流通です(だから中古なんですね。既存ではなく)。


この意識の改革は、本来不動産会社が積極的に啓蒙していくべき事項

です。しかし、現実は・・・。

このような考え方を進めておられる不動産会社もあります。

私自身、志を同じくする方々とは緊密に連絡を取りつつ、既存住宅流通

を正常なものにしたい、と考えています。


しかし、現状でも変えることは可能です。

購入者の方々が、強く要求すればいいのだと思います。

そうでなければ売れない、という社会現象にまでしなくてはいけないと

思います。


次回は、このようなリノヴェーション仲介の最も最前線になるだろう、

既存一戸建てのお話をさせていただく予定です。