鶯の谷渡り作戦とは、下落が続くアメリカ株市場に対して、
適切な(?)銘柄を売買する事に依って、立ち向かおうとする、
おバカな男の、リアルタイムな物語りなので有る。

その作戦が成功する可能性は、極めて低く、
一部の人からは、ミッション・インポッシブルと呼ばれている。
(…嘘です。)

そして今晩は、その作戦の2回目を、迎えようとしているのだ。

過酷な作戦を前にして、
既においらのタマ金は、縮み上がってしまっている。

しかし、男はミッションに立ち向かわなければ成らない。
早速、その作戦の内容を紹介しよう。


今晩の売り銘柄は、ディアー(DE)です。

誰もが知っている、
世界最大の農機具・農業用機械のメーカーです。

先週発表された、3Q(5~7月)の決算は良かった。

・売上げ高…158億ドル(市場予想は、141億ドル)
・純利益…29.8億ドル(市場予想は、24億ドル)
・EPS…10.20ドル(市場予想は、8.20ドル)

この数字だけを見れば、好決算と言って良いと思う。

その上、通期のガイダンスも、
従来予想から上方修正したのだ。

文句の付け様が無い、立派な決算だと言って良いと思う。

しかし、この決算発表を受けて、先週末の株価は急落した。

会社側の強気な態度に反して、アナリストの間では、
来期の販売に対して、悲観的な見方が多い。

農機の販売に於いて、多くを占める中古の農業機械の在庫が、
業界全体で、増加しているのだと言う。

アメリカ市場で、相場を張る以上、
アナリストの意見を無視する訳には行かない。

時々、突拍子も無い事を言い出す変わり者も、
いない訳じゃ無いんだけれど、
多くのプロは、いつも冷静にリサーチを続けているのです。

ディアーを、ホールドし続けるのは、
危険だと考えなくては、いけないのだと思う。


今晩の買い銘柄の選択には、かなり悩みました。
第1感は、パロアルトネットワークス(PANW)だった。

だけど、いつもいつも、パロアルトに頼っているのでは、
ちょっと、能が無いと思った。

その上、恐らくだけど、今晩は寄り付き直後から、
パロアルトは、大きく上昇すると思う。

その分、うま味に欠けると思った。
もう一捻り、必要なのじゃ無いかと考えた。


そこで、捻り出した銘柄が、
ハロザイム・セラピューティクス(HALO)。

ご存知無い方も多いのかも知れない。

S&P500指数にも採用されていない、
小型の薬剤メーカーです。

酵素メーカーと言った方が、良いのかも知れない。
簡単に説明して置こう。

ハロザイム・セラピューティクスが作っているのは、
病気を治す為の治療薬では、有りません。

医療の世界では、薬剤を患者に投与する際に、
点滴によって、静脈注射をせざるを得ない薬剤が、
数多く、存在します。

なぜ、静脈注射をせざるを得ないのかと言うと、
人間の皮下組織には、ヒアルロン酸の層が有って、
これが、薬液の浸透・分散を妨げてしまうからです。

静脈注射による薬液の投与における、最大の問題点は、
薬液の投与時間が、長時間に渡ってしまうと言う点です。

静脈注射では、一度に大量の薬液を投与する事は、
出来ないからです。

患者に投与する薬液に、ハロザイム製の酵素を配合すると、
静脈注射では無く、皮下注射によって投与する事が、
可能に成るのです。

ハロザイムが開発した酵素「rHuPH20」は、
皮下組織内のヒアルロン酸の層を、一時的に分解して、
この事によって、薬液を体内に、浸透・分散させる事が出来る。

薬液の投与時間を、大幅(1/10~1/50程度)に、
短縮する事によって、患者の負担や、医療従事者の負担は、
大幅に軽減されるのです。

この酵素の利用が、いよいよ本格化されて来ています。


今晩の鶯の谷渡り作戦の第2回目は、
売りは、ディアー(DE)、
買いは、ハロザイム・セラピューティクス(HALO)で、
ミッションに挑戦する予定です。

失敗したら、笑ってやって下さいな。
 

 

 

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