今年の相場って、本当に、難しいと思うんですわ。
何重もの意味でね。
まずは、セクターローテーション的な意味で、難しい。
通常で有れば、景気の上昇が明確に成ってきて、
世間が、デフレの真っただ中から、インフレ気味に成って来たのなら、
ハイテク株とは、お別れして、
工業株や、資源株、そして消費循環株などの、
いわゆる景気敏感株(シクリカル株)に、移ればイイんですけどね。
今年ばかりは、そう簡単には、行かない。
コロナ禍の影響です。
シクリカル銘柄と言ったって、いろいろ有る訳です。
ローカルだけが、対象の銘柄ばっかりじゃ無い。
コロナ禍からの、回復度合いは、
世界の地域によって、てんで、バラバラです。
全ての銘柄で、業績が、急回復する訳じゃ無い。
業界によっては、まだ、不況の真っただ中の業界もある。
端境期の業界も有るし、絶好調に移行した業界も有る。
だから、難しいんです。
二つ目は、その景況感が、1日1日、コロコロ変わる点。
1日違うだけで、「もう、絶好調だよ~」だったのが、
翌日に成ったら、「やっぱり、まだ、ダメだ~」に、成ってしまう。
確かにね、雰囲気って言うか、ムードって、
コロコロ変わるんですよ。
その日の、ニュースに、寄ってね。
それで、株価も、コロコロ変わってしまう。
だから、難しいんです。
三つ目はね、ちょっと、マニアックな話しに成るんで、
長年、アメリカ株をやってる人じゃないと、
ちょっと、気が付かないかも知れない。
工業株の一部、例えば、イートン(ETN)だとか、
ペンテア(PNR)だとかだと、顕著なんだけれどね。
おそらく、業績は、昇り調子なんだと思います。
通常は、金融相場から、業績相場に移って来たら、
株価は、素直に、業績を追いかけるように、動くんです。
でもね、普通じゃ無い、値動きをするんです。
先週の後半~今週の値動きなんかが、まさにそうです。
通常なら、下げる要素なんて、全く無いのに、下げる。
つまり、素直な相場の動きじゃ、無いんです。
もっと、大きな意図が有って、動いているとしか、思えない。
こう言う動きが、更に、相場を難しくしている訳です。