心療クリニックでひとり診察を待っていると

夫婦やカップルが付き添いに来ている

患者さんを見るのも少なくない。


うちの彼は例え診察日が休みだろうと、

絶対に付き添いには来ない。

理由はクリニックが立つ街中の喧騒が

嫌だからだ。

診察の日に私を家から送り出した後、

彼はスタジオを予約して趣味のダンスに

明け暮れている。


診察を待ちながら、思考がぐるぐると

めぐる。


彼とは今年式を挙げて、神前で病める時も 健やかなる時も(中略)妻として愛し 敬い 慈しむ事を誓い合った関係のはずだが。

今がまさに病めるときじゃないんか。

そもそも私が病んでいる時に、お前、よく踊り狂っていられるな?


…などと思考をめぐらせていると

元彼たちの亡霊が耳元で口々にささやく。

「俺だったら、付き添ってあげたのに」と。


私は心の中に元彼の亡霊を飼っている。


元彼と今の恋愛を比較するのは、メンタル面では良くない側面もあるかもしれない。

けれど私は元彼(人によるが)には今でも元気であって欲しいと思うし、何より元彼たちがかつてくれた優しさや思いやりは、私の心の確かな支えになってくれている。

そしてその支えとなった亡霊たちは、私が今彼に雑に扱われることを許さない。

「私なんか雑に扱われて当たり前」という

境地にまで自己肯定感が下がるのを

阻止してくれているのだ。


クリニックで

元彼の亡霊たちと対話して、今彼と入籍

しないことを決めた。

少なくとも

今彼に雑に扱われるのに耐え続けて関係を続けるくらいなら、修羅場になってでも

1人ライフを楽しみたいくらいには、私は私が好きだ。


父にも入籍をしない旨を伝えて詫びると

人生ワガママに生きていいんだ

と背中を押してくれた。


新居で同居予定の彼とは1年以内にカタを

つけることを決めた。



修羅場になって何が悪い。

今彼とのパーティは私の中で終わった。

修羅場をこうなったら存分に楽しんでやるつもりだ。