暇を持て余した若者が、それぞれ嫌いなもの、怖いものを告白する。
そのうちの一人がなかなか告白しない。
仲間が何度もしつこく問い詰めると、
「実はまんじゅうが怖い…」
そこで皆が「あいつを脅かしてやろう」と金を出しあって買い込んだ
まんじゅうをその男が横になっている部屋に投げつける。
すると男は「ああ怖い。こんな怖いものは食べちまって無くしちゃおう」などと言いながら、
すべてのまんじゅうをむしゃむしゃと平らげてしまう。
一杯食わされたことに気がついた仲間が
「本当に怖いものは何だ!」と聞くと
「このへんで濃いお茶がこわい」。
ご存知「まんじゅうこわい」は、
上方落語のなかでも一番ポピュラーな噺ですよね。
まんじゅうの起源は古く、
あの三国志の時代に生け贄の代わりに作られたものだったのです。
「三顧の礼」や「天下三分の計」で有名な蜀の名軍師、諸葛亮孔明が
南蛮王の孟獲(もうかく)を討って凱旋するとき、
突然に大風が吹き狂って河を渡ることができなくなりました。
困った孔明が土地の者に聞くと、水神の怒りを解くには生け贄として
南蛮人49人の首が必要だと言われました。
諸葛孔明は人の命を犠牲にできないと、
羊と豚の肉を小麦粉をこねた皮で包み、河に投げ入れたところ、嵐が収まったそうです。
だから今日でも、神仏にお供えしたり、お祝いごとに食べたりするのですね。




