文武両道を目指す14歳、悪性リンパ腫になる

文武両道を目指す14歳、悪性リンパ腫になる

高校3年生の息子と、知的&発達障害19才娘の母です。
勉強にサッカーに大忙しの息子がR4.3月、13歳の時に
悪性リンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫)と診断されました。
R6.5月、すべての治療が終わり経過観察中です。

小児がんの一つ「Tリンパ芽球性リンパ腫」で闘病した息子の記録です。自分自身の記録のために書き始めましたが、同じ境遇の方に少しでも参考になればと思っています。

治療終了後の生活についても、細々と書き続けていきます。

息子の高校最後のサッカー大会だった。

 

二回戦で強豪と当たる組み合わせ。ベストな状態ならいい勝負ができるんじゃないかと思っていたら、一週間前にレギュラー二人が負傷。試合に出られるか分からなくなった。

 

息子の高校は進学校なので、この大会でほとんどの子達は引退して受験に専念する。もちろん息子も。このチームで少しでも長く試合が出来ますように、少しでも良い状態で力を出し切れますように…と思っていたら、息子が腰が痛くて動けないと言い出し慌てて病院に行った。

 

 

一回戦は順当に勝ち、二回戦目。負傷していた子達は痛み止めとテーピングで出場を強行した。

 

選手たちは集中して声を掛け合い、とてもいい試合だった。控えの選手も大声で応援してメンバーを鼓舞し、全員が一体となって強豪に立ち向かった。勝たせてあげたかった。

 

結果は0-4で負け。前半は0-1で折り返したが、後半に相手のギアがグッと上がり力の差を見せつけられた。

 

息子は泣き崩れる仲間を慰め、ピッチに倒れこんだ仲間を立ち上がらせ、試合終了の挨拶の先頭に立ち最後まで頑張った。そしてグラウンド外の集合場所まで戻り皆が着替えをする中、静かに座ってうつむいていた。

 

最後、全員でのミーティングで最後に三年生が一人ずつ話をした。何を話したのかは聞こえなかったが、息子は何度も涙で声を途切れさせながら話をしていた。あんなに泣いた息子を見たのは、たぶん幼児の頃以来だと思う。

 

それでも解散後、「写真とろうぜ!」と自然と集まりわちゃわちゃする顔は、みんな笑顔でいっぱいだった。負けた悔しさ、終わった寂しさ、やりきった満足感、いろんな感情があっただろうけれど、たくさんの笑顔を見ることができて良かった!

 

抗がん剤治療をしながら入部し毎日フラフラだった。痩せ細った体での練習は相当きつかったはずだ。あれから2年、よく頑張った。今は真っ黒く日焼けした健康そうな18歳だ。

 

 

 

帰宅後に必ず試合のビデオを見る息子だが、その日は見ようとはしなかった。息子の中で、高校サッカーは終了したのだろう。

 

夜、「いい部活生活だったね。」と言うと息子はニッコリ笑って

「うん。」

と一言、応えた。