文武両道を目指す14歳、悪性リンパ腫になる Part2

文武両道を目指す14歳、悪性リンパ腫になる Part2

高校2年生の息子と、知的&発達障害19才娘の母です。
勉強にサッカーに大忙しの息子がR4.3月、13歳の時に
悪性リンパ腫(Tリンパ芽球性リンパ腫)と診断されました。
R6.5月、すべての治療が終わり経過観察中です。

小児がんの一つ「Tリンパ芽球性リンパ腫」で闘病した息子の記録です。自分自身の記録のために書き始めましたが、同じ境遇の方に少しでも情報提供ができればと思います。

治療終了後の生活についても、細々と書き続けていくつもりです。

3ヶ月ぶりに大学病院を受診。事前に、病気について詳しく息子に説明して欲しいと連絡していた。

 

4月から高3、本格的に受験の準備が始まる。改めて自分の病気と向き合い、自分の人生を決める覚悟を持って欲しいと考えてのこと。

 

診察室に入るとドクターはいつも通りニコニコ、「久し振りだね。」一通り診察をした後、小さなノートを取り出した。表紙には「FOLLOW UP DIARY」と印刷してある。

 

「息子くんの治療の内容はこのノートにまとめてあるよ。」JCCG(日本小児がん研究グループ)で発行しているフォローアップ手帳だ。

 

その場で息子は目を通し、私も横から覗き込んだ。初診~外来での投薬終了までの経過と、使用した薬剤の名前や放射線治療の線量などが書いてある。

 

思ったよりコンパクトにまとまっていた。あんなに大変な思いをした治療だけど、箇条書きにするとアッサリしたものなのね…。

 

するとドクターはノートとは別にパソコンを開いた。そこには息子の治療経過を詳しくまとめたレポートや画像が収まっていて、それを見ながら説明を始めた。

 

搬送されて来た時に縦隔に巨大な腫瘍があり、それが気道を押しつぶして窒息の可能性が大きくかなり緊迫していたこと。

 

両足が麻痺して動かなくなり原因がわからず難儀したこと。(脊髄に播種があるというかなり珍しい症例なのが原因だった)

 

頭蓋・脊髄照射はできれば避けたくて他院との合同カンファレンスでも議論したけれど、やはり再発防止には必要だとの結論で放射線治療をしたこと。

 

など詳しく説明してくれた。

 

「完全寛解を維持している状態だよ。がんの場合は治ったという言い方はしないからね。」

 

「ただ、脳や脊髄に播種がある珍しい症例で放射線治療をしているから、フォローアップは長めにする必要がある。」

 

「フォローアップ手帳は家でゆっくり目を通してね。他の土地に行くことになっても、これがあれば治療経過が分かるようになっているから。」

 

普段は私に話すことが多いドクターが、この日は息子に対して話すことが多かった。フォローアップ手帳も病気の経過説明も、本人の為のことだから。

 

 

フォローアップ手帳は私ではなく息子が保管することにした。これからは病気のことに関しては、少しずつ手を離していこうと思う。息子は上手く行けば1年後には家を出る。自分で自分に責任を持てるように。

 

そして私は少しずつ子離れできるように。