"日々を淡く含んだきいろ" | お尻で折り紙

"日々を淡く含んだきいろ"

お尻で折り紙は淡々と冒険します-090107_0746~01.jpg

いつも
きいろい花
僕のうまれた日の
少し前に咲くよ
細い樹の
細い枝から
どんな黄色も
見透かすような
春のこどもと
夏のカーテンと
秋の食事と
冬の空気を
淡く含んだ花が咲くよ

僕のうまれた日
冬の光が椅子に座り
扉の取っ手に雪
時計は溶けて
褪せたこはく色
風を受けて暮らす
からだの草を摘み取って
お粥に乗せて食べよう

それから
うまれた日の少し後に
きいろい花を見つけにいこう
地球儀を回そう
恋に渦まく言葉で
僕と君は巡る
太い樹の
太い枝に
乗って見渡すんだ

あちらこちら咲いてる
月と日の花びら
透かして満ちた
僕と君とみんな

僕はうまれた日
季節に近づいていく
ろうそくの灯が
気持ちを照らすんだ
きいろい花は
いろんな愛を見透かすような
日々を淡く含んで咲くよ