『すずめの戸締まり』2022,新海誠



佳作です。

新海誠は時間軸と空間をキッチリ押さえておきさえすればとてもわかり易い作家だと思いますが、今回も新海節炸裂しまくっています。特に結界や結ぶことの民俗学的モチーフは今回も引き続き共有されています。いやむしろ深く強化されている印象です。私たち日本人の記憶の古層にあるユング的モチーフ、施錠と解錠のイマジネーションがダイナミックに映像化されています。
それにしても『もののけ姫』と『エヴァ』的世界観の影響はディープ。もちろん新海が意識してないはずはない訳で、それでもそれを敢えて選び取っている潔さを感じられる作品です。

  予告編


  作品データ


※以下出典根拠映画ドットコム

監督
新海誠
原作
新海誠
脚本
新海誠
製作
川口典孝
企画
川村元気
プロデュース
川村元気
エグゼクティブプロデューサー
古澤佳寛
制作統括
徳永智広
プロデューサー
岡村和佳菜
伊藤絹恵
音楽プロデューサー
成川沙世子
絵コンテ
新海誠
キャラクターデザイン
田中将賀
作画監督
土屋堅一
美術監督
丹治匠
音響監督
山田陽
音響効果
伊藤瑞樹
音楽
RADWIMPS、陣内一真
主題歌
十明
制作プロデュース
STORY inc.
制作
コミックス・ウェーブ・フィルム
キャスト
原菜乃華、松村北斗、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、花澤香菜、神木隆之介、山根あん、三浦あかり、上田耀司、永田亮子、住友七絵、愛美、今津心之介、世戸さおり、綾瀬有、八百屋杏、木村悠里、田島章寛、春海ひなの、渡部珠恵、西村知道、松本白鸚
製作年
2022年
製作国
日本
配給
東宝
上映時間
121分

  解説

「君の名は。」「天気の子」の新海誠監督が、日本各地の廃墟を舞台に、災いの元となる「扉」を閉める旅に出た少女の冒険と成長を描いた長編アニメーション。

九州で暮らす17歳の岩戸鈴芽(すずめ)は、扉を探しているという旅の青年・宗像草太と出会う。彼の後を追って山中の廃墟にたどり着いたすずめは、そこだけ崩壊から取り残されたかのようにたたずむ古びた扉を見つけ、引き寄せられるようにその扉に手を伸ばす。やがて、日本各地で次々と扉が開き始める。扉の向こう側からは災いがやって来るため、すずめは扉を閉める「戸締りの旅」に出ることに。数々の驚きや困難に見舞われながらも前へと進み続けるすずめだったが……。

「罪の声」「胸が鳴るのは君のせい」などに出演してきた若手俳優の原菜乃華が、オーディションを経て主人公すずめ役の声優に抜てきされた。草太役はこれが声優初挑戦の「SixTONES」の松村北斗。そのほか、深津絵里、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、松本白鸚らが声優を務め、新海作品常連の神木隆之介、花澤香菜も出演。音楽も、新海監督と3度目のタッグとなる「RADWIMPS」が、作曲家の陣内一真とともに担当した。2023年・第73回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に出品され、同映画祭で最高賞の金熊賞を受賞した「千と千尋の神隠し」以来21年ぶりとなる、日本アニメーション作品のベルリン映画祭コンペ入りを果たした。

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