『愛について語るときにイケダの語ること』。


生が弾ける。

強烈に凝縮した生が弾ける。

吐き気がするほどの生。

文字通り生命を味わい尽くす。

尺度は自らの性器が機能するか否か。

チ◯コが立つか立たないか。

その機能が止まった時、生もまた最終盤を迎える。

ドキュメンタリーを基底に意図的にフィクションが乗っかる形。

そしてネタバラシも同時という構造。

何の予備知識も持たずに名古屋の小屋で観ました。

身障者の生と死と愛。

「身障者」と言うクソ紋切型クソ図式への軽蔑と脅かし。

性風俗産業がどれほど切実な救済機能を持っているのかを実感する。

愛の代替と性欲の処理。

愛の躊躇。

時折最低限の字幕インポーズするが、時系列にカットは並ばない。

時間軸の行き来が割と激しい。

インタヴュウと出来事の描写の2パターン。

個人の生と死を記録する映画というものの機能の重要性をあらためて考える。

今年の前半が『シン・エヴァ』と『れいわ一揆』なら、後半はこれですね。

掛け値無しで是非ご覧いただきたいです。

一人でも多くの方に観ていただきたい一本です。



出典根拠映画ドットコム

監督/池田英彦
脚本/真野勝成
構成/佐々木誠
企画/池田英彦
プロデューサー/真野勝成
共同プロデューサー/佐々木誠
撮影/池田英彦 真野勝成
編集/佐々木誠
出演/池田英彦 毛利悟巳ほか

解説
四肢軟骨無形成症の青年・池田英彦の初監督、初主演作で、障害を持った者のリアルな性愛を生々しく描き、彼の遺作となった異色ドラマ。