『くたばれ愚連隊』。

清順の青春。

青春と清順。

なんのこっちゃ(笑)。


西洋コンプレックス。

アメリカ映画コンプレックス。

敗戦の贖罪意識。

一億総懺悔。

全否定という名のアイドリング。

思考停止。

理念無きエコノミックアニマルの萌芽。

旧制中学的青春への二律背反した郷愁と隠蔽。

とはいえ戦後民主主義的開放感、高度経済成長的解放感。


墨痕。

野放図と言っていいほど伸びやかな黒々とご太い清順の文体。

耽美趣味よりこっちの方が清順の本質ではないだろうか。

和田浩二がほんと良い。

原作、原健三郎です(笑)。

瀬戸内の地方ロケーションも素晴らしい。

80分のスレンダーな作品。

ぜひご覧ください。


以下出典根拠MovieWalkerPress

監督/鈴木清順
企画/児井英生
原作/原健三郎
脚色/山崎巌
撮影/永塚一栄
音楽/大森盛太郎
美術/佐谷晃能
照明/三尾三郎
録音/中村敏夫
編集/鈴木晄
出演/和田浩二 清水まゆみ 亀山靖博 杉山元 小沢直好 細川ちか子 高品格 小沢栄太郎 近藤宏 内海突破ほか
1960年日活


あらすじ
看板屋レインボー・アート社の親爺大作は、南条という男が居眠り運転する車にはねられて死んだ。雇人の定夫が後をついでペンキ屋を続けることになった。