カラフトモモブトハバチ ♀
カラフトアシブトハバチ タカネモモブトハバチ
Cimbex femoratus Linnaeus 1758

2018年6月17日
岩手県八幡平市八幡平樹海ライン 標高1200m地点 体長28㎜
本種は国内では北海道、本州、四国に分布し、発生は極めて局地的です。
国外では樺太、南千島、朝鮮半島、沿海州、中国、シベリア~ヨーロッパに分布しています。
幼虫はシラカンバ及びダケカンバの葉を食します。
私が本種の写真を見たのは小学生の時で60年目にしてやっと採集することができました。
飛翔しているときはスズメバチに良く似ていて一種の擬態をしているものと思われます。
蜂は蝶や甲虫類(カブトムシ・クワガタ・オサムシ…歩行虫と書きますが、カタツムリやミミズを捕食します。手塚治虫の治虫はこのオサムシから付けられました)と異なり、愛好家が少なく、図鑑や詳細な文献も多くなく、あまり組織的、広範な発表・研究が進んでいません。この写真の標本は翅の斑紋からカラフトモモブトハバチに間違いないと思いますが、個体変異や近似種が多く、また近似種の画像も検索し難いので(笑)、心配もありますが反面楽しみが深いのは幸いです。
この度の採集行は。
【八幡平の深山烏揚羽とかやいふ蝶容美しと聞きて】採卵用のミヤマカラスアゲハ♀の採集が目的だったのですが、思わぬ金メダルでした。
この日はミヤマカラスアゲハ♂の最盛期で、♀は3頭だけ、尚且つ2頭は未交尾♀でした。
当地はキハダの大木が多く、♀の産卵行動も数頭見られましたが、大木の高所で行われていたので手が出ませんでした。
当日、樹海ラインでは沿道にタニウツギが満開で、ミヤマカラスアゲハはこの唯一の蜜源に集まるのでした。
また同じ場所でアサギマダラ♂♀が数頭、道路脇で植生環境を確かめるように、低く持続的に飛んでいました。毎年8月中旬当地に発生するアサギマダラですが、大方の推論では6月頃、他地域から成虫が来て、産卵・繁殖するものと言われていました。今回の観察から8月発生の八幡平のアサギマダラは、他所から集まったものではなく、予想通り当地で母蝶の産んだ卵から幼虫期をへて発生している可能性が極めて高いものとなりました。あとは7月に食草から幼虫を発見するだけになりました。
お借りしました
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