2月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1130
ナイス数:156

日暮れのあと日暮れのあと感想
味わい深い、7編の短編集。近しい人の死が関わるものが多い中、「日暮れのあと」が一番読後感が良くて好きかも。「白い月」も、自分に近そうで、そうならぬよう願いつつ読んだ。ホラー風味も混じり、読み応えありました。
読了日:02月03日 著者:小池 真理子


怒り始めた娘たち: 「母娘ストレス」の処方箋怒り始めた娘たち: 「母娘ストレス」の処方箋感想
私も息子しかいないが、心身の成長の遅い男の子は、娘よりかわいいのかな。篠田さんの「長女たち」が衝撃的だったので、こんなに差別する母親って!と唖然。同性ならではの、娘が感じる罪悪感(過剰な期待に添えない)とか、辛すぎる。「子が親を愛するのは本能ではない」と割り切れないのも娘。子供が成長して母親が感じる、息子「小さな恋人に振られた」娘「飼い犬に手を噛まれた」! 母親の介護を、将来のケーススタディとしましょう、娘たち。ホント、令和になっても内でも外でも、女はタイヘン。
読了日:02月07日 著者:香山 リカ


青春をクビになって青春をクビになって感想
理系ノーベル賞受賞者みなさんが「基礎研究を軽視しないで」と説くのに、応えないこの国。況や文系研究おや。歴史も文化文学も、宝なのに。やりたいことを貫ける「青春時代」アカデミックな世界にも、希望者みなはいられないのは、日本だけ? 35歳のポスドク瀬川と、45歳の小柳。住む場所をなくしトランクルームにもいられず、貴重な書物とともに姿を消した彼は、瀬川に希望を託していた。そして瀬川から後輩へも、と続くのが感動。 読んでいて辛すぎるところもあったが、葛藤の末新たな道を選んだ瀬川に救われた。 ☆4.5?相当よかった。
読了日:02月13日 著者:額賀 澪


うたかたモザイクうたかたモザイク感想
甘くてスパイシーで苦くてしょっぱい13編 ・sweet「人魚」想定におっ♪ ・spicy「レモンの目」優しいはずがホラーなラスト? 「ごしょうばん」一穂さんがこれを ・bitter「BL」のスケール感に圧倒され ・salty「神さまは~」言えなかった大切な一言と、哀しい真実に涙 ・tasty「透子」切なくて沁みた 全部味わい深く、何度でも読み返したくなる1冊です。
読了日:02月21日 著者:一穂 ミチ


団地のふたり団地のふたり感想
昭和に建てられた築60年の団地に住む、奈津子とノエチ。保育園からの付き合いの2人の 遠慮ないやりとりや、年上のご近所とのつながりが微笑ましい。 昭和の空気を感じられ ハラハラドキドキせず読めて、ちょっと一息付けた心地よさも。 50歳独身(バツイチ)の自由さ身軽さが羨ましくもあり、未経験の団地住まいにもちょっと憧れた。
読了日:02月27日 著者:藤野 千夜

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