AV女優と人権、そして坂口杏里、上原あずみ…… | 白河清周の脱線する話

白河清周の脱線する話

思っている事、笑い、怒りを書き綴ります。

「AV出演強要問題」に関して、川奈まり子のツイートが議論を呼んでいる。
 
 
この問題が出てきたとき、「ヒューマンライツ・ナウ」なる団体に関して、わたしは胡散臭いと直感した。
 
ネットでは、左翼系人権屋などという風評が一部であるようだが、それらとは明らかに異質だ。わたしが抱いたイメージとしては、アメリカの共和党支持層にいるような、純潔を掲げるキリスト教右派である。セックスビジネスはなくすべき卑しい存在だと。
 
どうやら、わたしの勘は狂っていなかったらしい。
 
 
 
 ああ、セックスビジネスはなくすべき卑しい存在であり、AV女優や風俗嬢は不可触賎民と見なしているのだろう。
 
照合・確認した出演者の氏名、年齢、住所がわかるID を保管し、流通・販売・配信
等関連業者に交付し、警察等の照会にいつでも対応できる体制を確立すること(p53)
それって、街中にあるビデオ屋や個室ビデオボックス全部に、AV女優の個人情報をばら撒けということだよね。
 
ここの報告を見てみると、ことあるごとに警察は取り締まれって。弁護士だったら、公権力から個人の権利を護るのが使命じゃないか。
 
伊藤和子弁護士らに「ヒューマンライツ」を名乗る資格はないと思う。原発の件では菊池誠に批判されていたっけ。
 
ただし、AV業界に関しても、思うところはある。川奈まり子とSODにはあえて触れずに、同業他社に関して。
 
昨年メディアを騒がせた、坂口杏里AVデビュー。出てみると尻が汚いとか評判は散々。
 
MUTEKIのやり方、「芸能人」を食いつぶしてはいまいか。「芸能人」の知名度で売って、AVとしては一発屋で終わるような。坂口杏里本人が「業界でトップになりたい」といっていたが、男性が「抜く」ためのネタが、「芸能人ANRI」でなければならない理由などない。「代わり」はいくらでもある世界だ。
 
タイトルからして、元彼・小峠英二をネタにしているのは承知のとおりで、小峠が「やるからにはトップを取っていただきたい」とエールを送ったのが男前だとも賞賛されている。
 
AVの件からはそれるが。
「坂口は自身のブログで田代容疑者との親密な関係をアピールしていた。芸能界を目指す少女たちがその笑顔にだまされたのは、想像に難くない。少女たちが金を巻き上げられるなど毒牙にかかるのをほう助したとも言える。そんな男との付き合いが、小峠はどうしても許せなかった。男を見る目がなく、甘い言葉にすぐだまされる。ホストクラブ遊びと根っこは同じ。そんな危なっかしい女と結婚する気は毛頭ないし、だらだら付き合っていてもマイナスイメージが増えるだけ。最後は大人らしい割り切り方で坂口との交際にみずから幕を引いたのでしょう」
「男」だったら、そんな怪しい奴のところから、力づくで引っ剥がせなかったのかと、わたしなんかは思うのだ。
 
閑話休題。そもそも、AVの「賞味期限」は短い。一般の芸能界でも流行り廃りは激しいが、古いAVなんんて売ろうにもゴミ同然だから。比較対象がアレだが、鉄道模型なら、他社から完成品が出た車両形式の、「商品価値」はないと思われるガレージキットでも、売ればそれなりにお金になる。
 
AV女優も旬は短い。この業界に10年以上もいて、一般のメディアでもタレントとして活躍できる蒼井そらは極めて稀なケースといえる。ところが、特に、一度は「単体」として売れた女優であれば、「いちど出演してしまえば取返しがつかない」、一生AV女優というレッテルがついて回るのが実情だろう。飯島愛でさえも生涯逃れる事ができなかった。
 
(これが無名の企画女優であれば、忘れ去られるのも早いだろうが)
 
その辺を探っていて、上原あずみの事を知る。
 
正直言って、この人のことをよくは知らなかった。わたしは音楽に関しては、贔屓のアーティストを誰か一人決めて、そのアルバムを聴きまくるという聴き方なので、そのアーティストに限っては詳しくなるが、音楽一般に関しては疎い。
 
上原のいきさつに関してはここでは書かない。調べれば分かるだろうから。調べるうち、一人の人間が潰されて壊れていくさまを見せ付けられたような思いがして、涙を拭わずにはいられなかったのだ。
 
一生社会から爪弾きにされて、日陰で生きていかなければならないほどの事か。
 
それとともに、自分で言うのも何だが、「男気」が湧いて来た。もしこの人が、再びマイクを手にしたいというのであれば、ささやかながら、お手伝いさせていただきたいと。

 

HRNとAV業界の話から、一人の人間の話になって、話がずれてきたが、書かずにはいられなかった。