キャバリアレスキュー隊より保護されたルビー色のくるみを
我が家で迎え入れることになりました。

ノエルがお星様になってから一ヵ月程、
ノエルのいない世界なんてもう何をしても楽しくなくて、
なんと色あせた、つまらないものなんだろうと涙に暮れていました。

そのとき友人が、
「人生はつまらないものだって思ってていいよ。それが今の気持ちでしょう?でもあなたは絶対に立ち直る」
と言ってくれたので、
心置きなく泣きたいときに泣いて、気持ちのままに過ごしていきました。

心に蓋をしないで悲しむだけ悲しんだことがよかったのかもしれません。

ノエルを亡くしてからはじめての治療の日に
ノエルが夢に出てきてくれました。

すごく楽しそうにしっぽを振っていて、
元気そうでした。足元に飛びついてきて。

ああ、ノエルが応援しにきてくれたんだと思うと、
とても勇気がわきました。

それから二週間後の治療の日に、またノエルが夢にやってきました。

もっと若々しくなっていて、ショートカットにしていて、
ぐるぐる私の周りをまわり、駆け足で走っていきました。

わたしは「いかないで!」と言ってしまいましたが、
そこで目が覚めました。

少し寂しかったけど、ノエルはとても元気そうで、
その後ろ姿をみて、ああ、ノエルは無事に虹の橋を渡ったんだなと感じました。

私もいつまでもめそめそしてはいられないと、
少しづつ自分の生活を取り戻していきました。

ママとかき氷巡りをしたり、寄席にいったり、
フィギアスケートを観たり、
ノエルがいるときは心配で長くおうちを留守に出来なかったので、外に出ていきました。

そして4月28日。
九州で保護された多数のキャバリアのうちの一匹を
里親さんがみつかるまで預かることになりました。

はじめて会った時に、しっぽを振って、にこにこと来てくれました。
それがくるみでした。

くるみを預かることになって、
おうちの雰囲気もまた明るくなり
犬がいる生活って豊かだなと思いました。

その頃、ノエルの四十九日を終え、
気持ちに変化をみつけました。

残りの人生で私のしたいこと。

また犬と一緒に暮らしたい、キャバレスから保護犬の里親になりたい、
と自分の希望はあるものの、一番のネックは自分の体です。

私は進行がん患者です。

里親になるのだったら、
この小さな命を最後まで面倒を見る責任があります。

あと6、7年、私はくるみのお世話をできるのでしょうか?

自分の体や現実的なことと向き合い、すごく考えました。
そして自分が患っているがんという病気を改めて思い知らされ、とても悔しく思いました。

でもやっぱりあきらめられない気持ちがありました。
私にとって犬との暮らしは生きがいです。

でもこれは私のエゴなのかな?
くるみにとっては幸せなことなのかな?

何日も考えた末、がん専門医に相談したところ、
私の環境で、犬を新しく迎え入れることはとても良いことだと即答でした。

あなたの寿命は決められていない。
ペットに癒されたり、励みになることの方が多い。

もしあなたが先に逝ってしまっても、
実はその子があなたの代わりとして、
遺された家族を癒していくんですよ、と。

家族もくるみを迎え入れることに賛成でした。

もし私の方が先に逝ってしまっても
くるみをみなしごにすることはないと100%断言できたので、
くるみの里親にエントリーさせていただきました。

その旨、快く承諾していただいて、
晴れてくるみを迎え入れることになりました。

くるみは二ヶ月でずいぶんと家庭での生活に慣れてきました。

たまにノエルがそばでしつけてくれているのではないかというくらい、
本当に穏やかで、優しく、賢い子です。

次に家族になる子は「ティムシェル」と名付けたかったのですが、
くるみは自分の名前を気に入ってるようなので、くるみのままで。

茶色のくるみ。

赤ちゃんのようなくるみ。

くるみを生涯大切にしたいと思います。

これからくるみとの日々が楽しみです。

ありがとうね、ノエル、

よろしくね、くるみしっぽフリフリ

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