たまの石川浩司の著書をコミカライズした第2弾で最終巻。

 ソロシンガー3人で結成したたま。

 1人増えて4人になり、当時の人気音楽バラエティ番組「イカ天」に出場して「らんちう」を演奏するまでが前巻。

 今作は、そこから5週勝ち抜いてチャンピオンになり、メジャーデビュー、曲のヒット、忙しいメジャー活動への戸惑い、竹中労との出会い、柳原の脱退、インディーに戻りマイペースでの活動、そして解散までが描かれている。

 インディーに戻っていつまでも続くのかと思ったらそうはならなかった。

 マンネリを感じる知久。

 それも良しとする石川。

 流れに任せる滝本。

 そして知久の決定的な一言。

 作品はwebアクションでほぼ隔週でアップされていたのだが、最終話だけはwebアップよりも先にこのらんちう編で読めるようになっている。その最終話は泣きながら読んだ。

 それにしてもこんなにもカテゴライズ出来ないバンドも珍しい。ロックではもちろんなく、フォークでは収まらず、コミックとも違い、プログレのような難しさもない。自分達がやりたいことをやりたいようにやる。やれなくなったら終わり。忖度も損得も考えない。ある意味パンクが一番近いのかもしれない。

 たまは終わったがメンバーは全員音楽を続けている。時々共演もする。自分はそれでいいと思う。再結成はしてくれてもしてくれなくてもいい。