U-NEXTで「近頃なぜかチャールストン」を見た。

 1981年の岡本喜八監督作品。

 ちょっとした奇行でうっかり留置所に入ってしまった次郎(利重剛)。そこで奇妙な老人達と出会う。自らを日本からの独立国であるヤマタイ国の国民であることを宣言していて、それぞれには何々大臣などという肩書まで付いていた。

 出所後、老人達は住み着いている一軒家に戻る。そこは偶然にも次郎の父親所有の古い家で、失踪中の父親に許可はもらっているのだが口約束なので証拠がなく、そこから出てってほしい次郎の母親と揉めている。

 海千山千の老人達と暮らすことになった次郎。立ち退きについて警察やら殺し屋やらも巻き込んで大騒動になってゆく。

 1981年の映画なのに白黒にする意味が分からないし(「麻雀放浪記」の白黒は納得)、岡本喜八の名前は知っていたが特に思い入れのある監督ではない。最初は、頭でっかちのインテリ映画かなと思いながら見ていた。年配の監督が無理して若者を描いている感じもしたし、演出も古いように感じた。

 それでも財津一郎、田中邦衛、殿山泰司などの配役が良いので役者の魅力で最後まで見てしまった。特に最後に活躍する田中邦衛が良い。この人の代わりになる役者はいないなとつくづく思う。