U-NEXTでジム・ジャームッシュ監督によるストゥジーズドキュメント映画「ギミー・デンジャー」を見た。

 これは以前渋谷にあったシアターNで公開されていて、見たいと思っていたけれどタイミングを逃して見られないままでいた作品。

 1970年前後に活躍したストゥジーズについてボーカルだったイギー・ポップや他のメンバーや関係者などのインタビューを中心に構成した内容。

 イギーの音楽キャリアのスタートがドラムだったのには驚いた。両親はトレーラーハウス生活をする少し変わり者(アメリカでは結構いるのかも)のようだが、親との仲は良好で家庭に居場所がないというロックミュージシャンにありがちなコンプレックスはなかったよう。

 ストゥジーズを結成するも評価は最悪。ライブパフォーマンスはどんどん過激になり、メンバーの体も精神も崩壊してゆく。人に任せていたライブブッキングもあったのでとんでもない場所でのライブもやらされている。意外とショービジネスに振り回されていたりもしている。

 バンドはアルバムを3枚作り数年で解散。イギーはソロへ。2000年代に再結成するも長年の不摂生のせいか次々にメンバーが亡くなりバンドは終演を迎える。

 生き残ったイギーはロックを続けている。最後までそれを貫いてほしい。

 そういえば「NO FUN」を最初に知ったのはストゥジーズではなくてピストルズのカバーからだった。