もう10年以上たちますが、すっきりしないことがあります。

 当時、私はある人から紹介されて、ヒーリングのようなところへ通っていました。

 

 ある日、

「良かったらこれあげる」

 と、健康食品をいただきました。

 私はあまり得意ではないフルーツ系のだったので、中身も見ずだんなにあげたところ、

「何だ、これ! かちかちに固まってるぞ!?」

 と言われました。

 

 本来、ハチミツのようにとろっとした形状のものですが、かちかちに固まっていて、賞味期限を見たら1年以上前に切れていました。

 人にものをあげるとき、賞味期限って確認しませんか?

 もともとだんなは、私がそういうヒーリング的なところへ通っていることで、

「洗脳されるのではないか、騙されるのではないか」

 など非常に懐疑的な目を向けていただけに、この件では何度もネチネチ言われ、とても不愉快な思いをしました。

 

 

 更に、奧さんがいらなくなったワンピースなどを3度ほどいただいたことがあるのですが、正直、着ていたご本人が要らなくなったものです。

 体型的には問題ないし、ものは悪くないだろうし、デザイン的にも好みではあるのですが、どうしても流行遅れな感は否めません。

 申し訳ないのですが、中途半端に古臭い感じがして、どれも一度も着ませんでした。

 

 そこにはけっこう長いこと通いましたが、だんだんお客さんも減り、私も家庭の状況的に通うのが難しくなってきた頃のことです。

 訪問したら玄関先に大きな段ボールが3箱置いてあり、

「車、どこに置いた? ここへ持って来て、これあげるから」

 と言われました。

 

 あげると言われても、私は軽自動車に乗っています。

 こんな大きな段ボールを3箱も積めないのではないかと思いました。

 中身は全部服だとのことですが、要らない服を3箱も……とも思いました。

 だって、これまでいただいたものも着られませんでしたし。

 

 車も、近所に路駐ではなく遠くにとめていたのですが、それを伝えても、

「いいから、車ここへ持って来て」

 としつこく言われます。

 仕方なく車を取りに行きました。

 

 たまたま、最近通い始めたらしい、顔を見るのは2回目のお客さんがいて、段ボールを車に積むのを手伝ってくれたのですが、

「これ、積むの? 本当に? 大丈夫なの?」

 って顔をしていました。

 事情を知らない第三者が見ても、ちょっと非常識と思われる行動だったということでしょう。

 

 結局、無理矢理段ボールを積んだものの、箱が大きくて後ろの窓は完全に塞がれ、ルームミラーでの確認ができないので、とても怖い思いをしながら帰りました。

 そして中身はと言えば、体型が同じ奥さんのものならいざ知らず、身長も体重も全く違う、娘さんのものがほとんどでした。

 つまり、流行がどうとか関係なく、サイズ的にどう頑張っても着られないものばかりということです。

 

 それを見た母も、

「何、これ? ごみを押し付けられたようなもんじゃない」

 と言いました。

 その当時はまだ、うちの自治体ではごみの収集が有料ではなかったので良かったのですが、有料になった後だったら、

「どうして私が他人の要らなくなったものをお金払って捨てなきゃいけないわけ!?」

 って憤慨したでしょう。

 

 考えようによっては、そのヒーリングのある自治体がごみの収集有料化になって、さてどうする? で、私に押し付けたのかもしれません。

 先方はどう思ってのことだったか確かめようはありませんが、こんな嫌がらせとしか思えないようなことをされてまで通う気はなかったので、これきっかけで通うのをやめてしまいました。

 でも、未だに考えるともやっとします。