仕事から帰ると、缶ビールを飲みながら、唐揚げを食べるのが楽しみ、というご近所さんがいます。

 今はもう、仕事はしていません。

 年金がもらえる年齢だということもあるのですが、還暦前後から骨折したり、糖尿病も酷くなったりで、仕事をすること自体が難しくなったようです。

 

 骨折が多いのは、もしかしたら糖尿病と関係してるのかも、と思います。

 糖分を摂りすぎると、骨が弱くなると聞いたことがあります。

 骨折などが原因で、歩くスピードも信じられないくらい遅いです。

 運動ができるとも思えないので、太りやすいとは思います。

 以前からぽっちゃりはしていましたが、今では完全に肥満です。

 体型としては、ほぼドラえもんです。

 

 糖尿病があっても、食事のコントロールはできていないと思います。

 そのせいで、手術の2週間前から「血糖値のコントロールのために」入院しなければいけないほどです。

 退院した日は、これまで病院の、全然足りないごはんで我慢していたから、という理由で、おなかがはち切れそうなほど食べて、猛烈な腹痛を起こすような人です。

 

 いつも一緒に散歩している人も、いろいろ注意したようですが、全く聞いてもらえないようです。

 その人が飼う犬は、どの犬も超肥満になり、

「ごはんなんか、ちょびっとしかやっていないんだけどね」

 と言うと、獣医さんに、

「ちょびっとしかやってないのに、こんなに太るわけないでしょ!!」

 って怒られるそうです。

 

 つまり、本人に「食べ過ぎ」という自覚がないのです。

 食べたものを全部書き出せば、相当なカロリーを摂取してるのに、自分では、

「ほんの少ししか食べてない」

 という認識なのでしょう。

 あと、

「糖尿病は、自覚症状がなく、ある日突然失明とかの合併症を起こす怖い病気」

 という認識もないのでしょう。

 何の自覚もないから、血糖値の高い状態を変えられないのだと思います。

 

 このご近所さんが、とっても怖いことを言いました。

 昨日はなぜかとても喉が渇いた、と言うので、

「まさか、血糖値が高くないよね?」

 ときいたら、

「ああ、そのせいか! あの病院へ行こうと思って、だいぶ前から薬を飲んでないんだわ」

 と。

 

 あの病院、というのは、その10日後くらいにオープンする予定の病院です。

 歩いても行けるくらい近いので、病院をかわるつもりのようです。

 どうせ病院をかわるのだからと、何日も前に薬が切れているのに、新しい病院へ行くまで飲まずに済ませよう、ということのようです。

 その、薬を飲まない2週間か3週間の間に、どれだけ病状は悪化するのでしょうか。

 

 自覚がないって怖いですね。