新聞の相談コーナーに、

「妻の喫煙をやめさせたい」

 という投稿が載っていました。

 奥さんは、がんで2回の手術をしたのに、

「喫煙とがんは関係ない」

 と、退院の当日からすぱすぱ吸っている、何とかやめさせたい、という内容でした。

 

 確かに、その女性が患ったがんは、「喫煙でリスクが上がる」と言われているものではないようです。

 ただ、喫煙はあまりからだには良くないし、とにかく臭いのもだんなさんが嫌がる理由のひとつのようです。

 

 年齢を見たら、相談者が83歳でした。

 相談者の年齢と、「妻の喫煙歴60年」と書いてあることから、その女性も恐らく80歳前後と推測されます。

 80歳までやめられなかった喫煙を、今さらやめられるものでしょうか。

 逆に、

「この歳まで生きたんだから、もういつ死んでもいい。

 だから喫煙もやめられない」

 くらいに考えているのではないでしょうか。

 

 私だけではなく、他の人も同じように考えたのでしょうか。

 普通は、2週間とか3週間後に、その相談を読んだ人からのアドバイスが紙面に載るものです。

 けれど、いつまでたっても、そのおじいさんの相談に対してのアドバイスが載ることはありませんでした。

 

 うん、やっぱりね。と、納得した出来事でした。