パッと見た感じ、
「頑固で厳しい建設現場の親方」
が職業だったらぴったり、って感じの、ねじり鉢巻がすごく似合いそうなご近所さんがいる。
「頑固で厳しい建設現場の親方」
が職業だったらぴったり、って感じの、ねじり鉢巻がすごく似合いそうなご近所さんがいる。
仮に、田中さんとしよう。
その田中さん、ちょっと仕切りたがりというか? まあ、決して無口とか引っ込み思案だとか人見知りな人ではない。
けれど、犬の散歩中に道ですれ違うときなんか、私が挨拶しても、まるっきり無視される。
けれど、犬の散歩中に道ですれ違うときなんか、私が挨拶しても、まるっきり無視される。
世の中いろんな人がいるので、私も1度目は、挨拶を無視されても、
「聞こえなかったかな?」
と考える。
「聞こえなかったかな?」
と考える。
で、2回目はもうちょい大きな声で、はっきり挨拶してみる。
それでも無視されるなら、相手は私に挨拶する気がない、ということだ。
よって、3回目以降は、どんなに至近距離ですれ違っても挨拶しない。でも、相手も挨拶しないからお互い様だ。
それでも無視されるなら、相手は私に挨拶する気がない、ということだ。
よって、3回目以降は、どんなに至近距離ですれ違っても挨拶しない。でも、相手も挨拶しないからお互い様だ。
田中さんの話に戻って。
じゃあ、誰に対してもこういう態度なのか? というと、そうでもないんだよね。
田中さんのお孫さんが、習い事でお世話になっているという人が、たまたま私とは犬の散歩友達で。
2人で散歩していたとき、田中さんご夫妻とばったり会った。
田中さんのお孫さんが、習い事でお世話になっているという人が、たまたま私とは犬の散歩友達で。
2人で散歩していたとき、田中さんご夫妻とばったり会った。
すると田中さん、
「あああ、こんにちは! この間はうちの孫が大変お世話になりまして!」
と、これ以上ないくらいにっこにこの笑顔で、散歩友達に話しかける。
めっちゃ話が弾んでいる。
「あああ、こんにちは! この間はうちの孫が大変お世話になりまして!」
と、これ以上ないくらいにっこにこの笑顔で、散歩友達に話しかける。
めっちゃ話が弾んでいる。
話は弾むが、当然のことながら私の存在は、きれいさっぱり無視である。
「近所の人、という以外に何も接点はないはずだけど、どこか知らないところでこの人から恨みでも買ったかな?」
と記憶を辿ってしまうくらい、それは見事な無視具合である。
と記憶を辿ってしまうくらい、それは見事な無視具合である。
まあ、いいけどね。
別に、仲良くしたいとも思わないし。
別に、仲良くしたいとも思わないし。
それくらい、私を無視していた田中さんだが。
先日、わが家の駐車場目がけて車が突っ込んできた。
幸い、電柱がかなりの衝撃を吸収してくれたので、私の車の窓ガラスが割れ、天井にへこみができた程度で済んだ。
幸い、電柱がかなりの衝撃を吸収してくれたので、私の車の窓ガラスが割れ、天井にへこみができた程度で済んだ。
けれども事故の瞬間は、「家が揺れた」と言う人もいるくらい、すごい音がしたそうだ。
今の車にあと3年くらい乗るつもりだったのだが、修理をしてもらっても、どこか予想もしないようなところに影響があったら嫌だし、思い切って車を買い替えることにした。
早速、販売店の人に代車を持って来てもらったそのとき。
たまたま、田中さんが車で通りかかった。
すると田中さん、全開にした窓から顔を出し、
「すっごい音したよねぇ。災難だったねぇ」
と、満面笑みを浮かべて話しかけて来たのでびっくりした
うわー、今まであれだけ私のこと無視してたのに。
こういうときは笑顔で話しかけて来るんだぁ。
すごいなぁ、私には、そういう切替はできんわ……。