今年になって、父親の違う兄が入院、いつ死んでもおかしくない状態だ、という連絡が来た。
 
 そもそもこの異父兄、
「離婚歴があって、私の父とは再婚」
 ということを、母は墓場まで持って行く秘密のつもりだったらしく、私はその存在さえ知らなかった。
 
 母が1度目の結婚で産んだ息子2人は、次男が50歳頃から、長男は60歳頃から生活保護を受けていて、今回「いつ死んでもおかしくない」と連絡が来たのは長男の方。
 
 生活保護を受けていたということで、市役所の担当者とはその後いろいろあったが、まあとにかく火葬にして、やれやれ一件落着か、と思った数日後。
 
「先日亡くなった長男さんですが、年金の入って来る通帳がありますので、それを送ります。
 入院費などを清算してからになりますので、3週間くらい後になりますが」
 という連絡が、市役所の生活保護担当者から来た。

 ……生活保護を受けてたくらいだから、通帳ったっていくらも入ってないだろうし、私にとっては顔も知らない、1度も会ったことのない人なので、別に送ってもらわなくても……。
 と思ったが、市役所だって通帳の処分に困るだろう。

 そう思ったので、送ってもらうことにした。
 3週間くらいという話だったが、届いたのは実に2ヶ月後汗
 入っていたのはほんの2万円ほどで、火葬の費用にもならないが、そこは想定内なのでいいとして
 
 びっくりしたのは、年金の金額。
 年金って2ヶ月分が偶数月に振り込まれるけど、振込額が16,000円だった!
 ってことは、1ヶ月分が8,000円しかない
ガーン

 
 
 うちの父は早くに亡くなったが、会社員なので厚生年金もぎりぎりもらえる年数だけかけていた。
 母がもらっている金額は、年間でおよそ48万円。1ヶ月当たり4万円だ。
 90歳近い母が4万円もらえてるのに、65歳で8,000円!?
 もしも自営業で、厚生年金をかけてなかったとしても少なすぎるんじゃないの?
 

 あまりに驚いたので、ネットで検索してみた。

●老齢基礎年金
20歳から60歳までの40年間が、国民年金の保険料を納付した期間、厚生年金保険の加入期間および厚生年金保険の加入者の配偶者であった期間のいずれかで満たされていれば、65歳以降、年額780,100円の老齢基礎年金が支給されます。
 
 年額78万ってことは、1ヶ月6万円くらいはもらえるってことだよね?

 平均年収250万円の派遣社員が、22歳から60歳まで厚生年金、20歳から国民年金をかけていれば、年間およそ132万円もらえる、というデータも出て来た。
 年間132万円なら1ヶ月11万円。
 
 厚生年金をかけていないと2分の1から4分の1らしいが、それでも、少なくとも2~3万円くらいもらえてるはずじゃなんじゃないの?
 なのに8,000円って……あせる
 
 
 顔も知らない、会ったこともない人だから、どんな生活をしていたのか、どんな仕事をしていたのか全く分からないけれども、なんかねぇ……、いろいろ考えて複雑な気持ちになるわ……。