今回、映画の感想というよりは、私の性格の悪さを暴露した話になってしまった。
悪しからず。
恥ずかしながら、毎年100冊以上本を読む生活を続けていながら、歴史ものってほとんど読んでなかった。
歴史は別に嫌いではないけど、進んで本を読みたい、というほど好きでもない。
日本史で人気の戦国時代も幕末も、40歳を過ぎてから、友人から借りたマンガ「信長のシェフ」や、小説「のぼうの城」をきっかけに、少しずつ詳しくなった感じ。
そんな状態なので、たとえば石田三成。
有名な武将だけど、10年前だったら「確か、信長か秀吉の家臣だったよね?」くらいの知識しかなく、
「具体的に、何をした人?」
って訊かれたら、全く答えられない有り様だった。
でも今は、戦国時代をテーマにした番組を見ることもあるくらいなので、映画「関ケ原」もテレビ放送を見てみたのだが。
ぶっちゃけ、
「説明不足で不親切かな~?」
という印象。
全体に早口で、最初に注意のテロップも出たけど、
「とにかくセリフが聞き取りにくい」
というのは、ネットで見てもよく出て来る意見。
それに登場人物が多いよね。
この時代、どの武将が誰に仕えているとか、その主君が誰に殺されたとか、お家とお家の事情がかなり複雑。
その辺りのことがある程度は頭に入っている人なら、セリフが聞き取りにくくても、何となく話についていけると思う。
だけど、セリフは聞こえん、展開はやたら早い、出て来る武将についての説明もないまま、次から次へとどんどん出て来る。
これを「岡田准一くんが好き」ってだけで、歴史に全く詳しくない若い女の子とかが見た場合、
「内容にどこまでついていけるんだろう……。見ていて楽しいんだろうか?」
と思ってしまった。
まあこの映画、ある意味では初芽ちゃんとの純愛もの? 感もあったので、その辺りで楽しめたかもね。
ちょっと話がそれるけど、20年くらい前、
「女子高生が召喚されて過去の時代へタイムスリップした」
というマンガを友人から借りて読んだ。
その女子高生がタイムスリップした先は、紀元前14世紀のヒッタイト。
私は世界史に興味はないし、特に古代エジプト辺りは全く興味の範囲外。
しかも、この辺りのことって学校でも詳しく習った覚えがない。
ヒッタイト帝国って言われても、
「一体、どこ?」
って感じ。
それは主人公も一緒で、「ヒッタイトって、どこ」状態でただただ戸惑うばかりなんだけど、それに対して友人は、
「高校生にもなって、ヒッタイトも知らんのか、この馬鹿女」
って言ったんだよねぇ。
それってつまり、私も馬鹿女ってことだよねぇ?
だけどさ、
「あなたはたまたま王家の紋章を読んでるから、その辺りのことに詳しいだけでしょ。
普通の女子高生は古代エジプトやヒッタイトにそんな詳しくないと思うけど?」
って言いたかったよ。
だって、それだけ偉そうに、
「高校生にもなってヒッタイトも知らない馬鹿女」
って言った彼女も、今じゃいい歳のおばさんだけどさ、私が三国志の話をしても、
「私は三国志って全然分からないから~」
って、有名どころの武将の名前すら知らないし。
もっと言ったら、
「徳川四天王っているじゃない?」
って何気なく探りを入れてみたら、
「えー、全然知らない。そんなのいるの?」
って言ったぜ?
徳川四天王も知らない日本人(しかもおばさん)が、ヒッタイトを知らない高校生に「馬鹿」って言えんでしょ。
あなたが知ってる世界史って、古代エジプト近辺とフランス革命近辺だけじゃないの? フランス革命はほら、「ベルサイユのばら」ファンなら興味持つよね。
彼女は、好きになった芸能人はとことん追いかけるタイプの人間なので、もしも岡田准一くんファンだったら、絶対にこの「関ケ原」も見たはず。
そうしたら、
「小早川秀秋って、この映画では、本人は家康に寝返りたくないって設定だったっぽくない?
なんでかなぁ? そういう説があるのかなぁ?」
とか訊いてみたい!! ははは、意地悪ぅ~~~
関ケ原の戦いで西軍が負けたのは、土壇場で小早川秀秋が寝返ったから、ってのが世間一般での認識だと思うけど、彼女はその辺りも知ってるのかな?
それすら知らないようじゃ、ホント、歴史に詳しくない人を馬鹿にする権利はないと思うわ~。
残念ながらその友人、岡田准一くんファンではないので、「関ケ原」も見てないだろうし、確かめようがないんだけどね……。