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【ブログ=穴埋め・論述問題】
■ 今週末は大学フェアへGO!
今週末は
静岡・ツインメッセ静岡(18日・土曜日)
福岡・福岡国際センター(18日・土曜日)
大阪・大阪城ホール(19日・日曜日)
にて
大学フェアが開催されます。
静岡、九州、近畿地区のみなさ~ん
ぜひ、会場にお越しください。
AO入試・推薦入試の講演会&相談会で
懇切丁寧にこうした入試に対する
対策をお話しま~す。
ただ、
18日(土曜)は静岡会場と福岡会場が
同日開催なので
私、クロイワ正一は福岡会場に参加し
静岡会場には強力な助っ人を送り込みます。
ウェブで志望理由書添削などを行い
全国の受験生のサポートをしている
藤岡慎二さんです。
藤岡さんから
以下のような
心強いメッセージをいただいておりますので
ぜひ
相談コーナーに訪れてください。
藤岡さんのメッセージ
「推薦・AO入試のシーズンになりました。
推薦・AO入試は情報戦。対策やコツを知っていると、
グンとワンランク上の大学への入学の可能性が高まります。
対策やコツを惜しみなくお伝えしたいと
思います!気軽に話しかけてください!」
福岡・大阪にお越しの方は
クロイワ正一に気軽に話しかけてください!
日時: 2009年07月14日 23:21 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例⑦
5.医学・薬学・看護・医療衛生学部系
今回から医療系の大学にAO・推薦入試で進学した
先輩たちの志望理由書を紹介します。
まず、旧帝大の超難関・K大学薬学部のAO入試に合格した
KOくんの例を紹介します。
自分自身の経験がとてもリアルに問題意識、知的好奇心に
つながっていることを読み取ってください。
⑦K大学薬学部に合格したKOくんの例
21世紀こそ、医療の中で薬学が新たな意義を持つ。
私は、そう考え、薬学研究の新しい可能性を拓くべく、
貴学薬学部を志望した。将来は、大学院にも進み、
新薬開発に寄与する基礎研究に従事したい(序論)。
では、なぜ私は、こうした将来展望を描くように
なったのか。
第一に、私には、幼少期から皮膚の病があったからだ。
そして、薬剤師である母の懸命な努力で、
その症状を克服した。
母は、短期的な治療効果はあるが、
副作用も強いステロイドには頼らず、
漢方による長期的な体質改善を私に施した。
その結果、ついに症状は消えた。
こうした喜びを同じように病で悩む人も味わってほしい。
その思いが薬学研究に対する意欲へとつながった。
第二に、そうした意欲を抱くとともに、
私は、薬学研究者を目指すべく、
化学や生物学の研究にも早くから取り組んだ。
中学生のとき、地域の海岸の生物採取を続けていたところ、
貝の突然変異体が見つかった。
それを専門家に提示し、環境汚染物質が海洋生物に与える影響として、
独自の調査結果が公式に認められたこともある。
こうした問題意識とフィールドワークは、
薬学研究にも活かせると考える。
第三に、医学、薬学をめぐる時事問題にも関心を持ってきた。
いま、医療に求められる要素として、
患者自身のQOLの向上が指摘されるが、
在宅で処方できる薬の開発こそ、QOL向上の助けになると考えた。
病院、医院に通わずとも、
自宅で有効な薬を服用するだけで病が治癒するのなら、
在宅で日常生活を送りながらも治療を受けられるからだ(以上、本論)。
20世紀は、西洋医学の導入で、さまざまな感染症が克服され、
平均寿命も延びた。ただ、QOLの面から見ると副作用など、
いくつかの問題も残した。
こうした問題を克服すべく、私が処方を受けたような東洋医学の視点、
すなわち長期的な根治療法も研究される必要がある。
21世紀は、その接点を探る全人医療の時代だ。
私は薬学研究の立場から、その動きに貢献したい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
最高レベルのAO入試を突破した生徒の志望理由書のサンプルです。
自分自身が抱えていた問題(皮膚病)から、社会が抱える問題
(先端医療技術によるQOLの低下など)まで、
総合的に薬学研究の課題を捉えているところが優れています。
このように、知的好奇心、問題意識は、
「自分(個人)→地域(血縁者、知人・友人など)→社会」
といった全体像で捉えると説得力を示せます。
日時: 2009年07月14日 23:18 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例⑥
今回ご紹介する生徒は、小さいころから描いてきた夢を
素朴に、しかし誠実に淡々と語っています。
とてもシンプルな志望理由書ですが
真摯な気持ちがひしと伝わってきます。
⑥W大学理工学部に合格したRWくんの例
グローバル化の進展に伴い、飛行機の発着便数は
確実に増えている。空の交通安全を守る必要性は
ますます高まっているのだ。そこで、私は、
航空管制官になり、NASAで仕事をしたい
という夢を抱いてきた。それゆえ、その専門領域を
学ぶために、最高、最適と考えられる
貴学理工学部電機電子情報工学科を志望した(序論)。
私がこうした夢を抱くようになったのは、
幼少期から、たびたび飛行機に乗る機会に
恵まれたからである。その都度、飛行機が飛ぶ仕組みを
不思議に思い、その謎の解明に知的好奇心を抱いてきた。
さらに、空の交通について学ぶうちに、飛行機に対して、
地上から的確な指示を出し、世界の空の交通整備を
任されている航空管制官の存在を知るようになった。
冒頭にも述べたように、グローバル化により、
ますます航空管制の役割は重要になってきた。
高度専門職として航空管制官の需要は
確実に高まっているのである(本論1)。
実際に交通管制塔では、どのような仕事をしているのか、
高校に入って取材したことがある。
そのとき、航空管制官には、冷静な判断力と、精神的なタフさ、
協調性が要求されると聞いた。私は、中学・高校と、陸上部に所属し、
長距離走者として毎日の練習を重ね、さまざまな大会に参加してきた。
また、後輩の指導にもこころを砕いてきた。こうして経験を経て、
不屈の精神力、挑戦意欲、リーダーシップを養った。
さらに、駅伝では、チームで一つの目標に向かって走る連帯感の
必要性を実感し、協調性、責任感も身につけた。スポーツで
身につけたこうした精神的素養は、航空管制官になっても
生かせると考える(本論2)。
以上のような経緯から、私は航空管制官になるというビジョンを描き、
ゆくゆくはNASAで勤務し、空の平和を守りたい。
その最適かつ最短のコースとして、貴学部で学びたい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
「航空管制官になりたい」というRWくんの将来展望は明確です。
まず、志望理由書では、こうした明確なビジョンを描くことが重要です。
読む側をひきつけます。次に、ただ漠然とした憧れではなく、
この仕事の需要や必要な能力などを客観的に分析しているところが優れています。
将来のビジョンが確固と決まっていて、そのために必要な能力もしっかり理解している。
すると「この生徒は大学に入っても目標に向かってしっかり学問を追及していくな」
といった期待感を抱かせます。「読み手はどんな点に期待しているか」といったことも
念頭において、志望理由書はまとめましょう。
日時: 2009年07月05日 00:31 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例⑤
今回は理系の学部に進んだ生徒の
志望理由書をご紹介いたします。
彼女は、ミッション系の高校から
同じくミッション系の大学に進む
推薦枠を使いましたが、
ミッション校枠の性質を理解したうえで
実によく志望理由を説明できています。
理学・工学部系
⑤A大学理工学部に合格したKAさんの例
環境問題解決も、キリスト教精神に通じるところがある。
私は、中学の理科の授業で環境問題について学習して以来、
この問題を引き起こした科学、とくに化学の分野に
興味を持ってきた。そして、化学をコントロールすることと
キリスト教精神には通じるところがあると考え、
貴学を志望した。大学進学後は、環境問題のなかでも、
とくにオゾン層破壊について研究したい(序論)。
貴学建学の精神は、「キリスト教の信仰に基づく教育」だ。
つまり、学力だけでなく「人間形成」、「博愛の精神」を
養うことにも重点が置かれている。
化学研究でも、こうした精神が欠けると、
人への恩恵のみでなく、暴力をもたらしてしまう。
それゆえ化学者を目指す私は、
貴学の建学理念に通ずるものを感じた。
オゾン層破壊に興味を抱いたのは、こうした化学の二面性を
象徴的に物語る問題だからだ。原因物質のフロンは無毒、無臭で、
構造も安定しているため、スプレーの噴射薬、冷蔵庫やエアコンの
媒介などに広く利用されてきた(恩恵)。
しかし、有害な紫外線の侵入を防ぐ役割を果たすオゾン層で反応し、
層を破壊しオゾンホールをつくってしまう。
その結果、皮膚がん、白内障を誘発し、遺伝子の損傷、突然変異をも
引き起こす有害紫外線の地表への侵入が、人類を脅かしている。
実際、WHOの調査によれば、オゾンホールの拡大とともに
皮膚がんの発症率が上がっている(暴力)。
このように、科学は功罪両面を持ち合わせている(本論)。
こうした問題への対処として、大気中のフロン回収や
フロン代替剤の発見を通じて、化学の理性を取り戻したい。
そのために貴学理工学部応用化学科で化学物質への理解を深め、
将来的には研究機関に勤めたい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
キリスト教系列推薦入試に臨んだKAさんは、
絶妙に「キリスト教精神と化学者の倫理」を
結びつけました。これでA大学でなくてはならない理由と
理工学部に進む理由の双方を説明したことになります。
このように「学部へのこだわり」と「大学へのこだわり」
の両方を書き表すことが合格への王道です。
日時: 2009年07月04日 00:26 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例④
前回のTHさんと同じ学部に進んだMSさんの
志望理由書をご紹介します。彼女は大学で学べることを
非常に詳しくパンフレットやウエブサイトで調べていました。
書類も数週間で完成させました。
志望理由書を書くには集中力が必要なのです。
④W大学政治経済学部に合格したMSさんの例
21世紀は、国民国家の枠を超えた新しい
世界秩序を探る必要がある。
それゆえ、私は、貴学政治経済学部で
グローバル・ガバナンス、国際政治の
構成原理を研究したい。
そして、大学院にも進学し、
将来は国際公務員やNGOの職員として、
グローバルな発言力、影響力を
示せる人物になりたい(序論)。
こうした研究意欲を抱いた背景には、
小学生のとき数年間オランダで
生活した経験がある。
私は、この体験で、幼いながら
自らの世界観を拡張させることができた。
つまり、この地球には多種多様な文化があり、
それは国籍等で単純に分類できるようなものではない。
しかし、同じ地球市民として共生するには、
異質な他者への寛容の姿勢が必要である。
私は、そうしたコスモポリタニズムに
根ざした共生を実現することこそ、
ライフワークにしようと決意した。
また、各種メディアの報道を見ればわかるが、
現在、国家だけでは解決の不可能な
地球規模の問題が噴出している。
例えば、民族紛争、人口爆発、環境問題、
南北・南南問題、民主主義の空洞化などだ。
こうした現状を知ることからも、
先の研究意欲が喚起される。
国家、民族、宗教の枠を超え、
地球共同体という一つの立場で
このような問題を解決する可能性を
模索したいのだ(本論)。
そして大学卒業後は大学院に進み、
国際機関やNGOの職員、または研究者など、
グローバル・ガバナンスに最も貢献できる職に就きたい。
また、在学中に一年間の協定校留学を希望しており、
そのさいにも、将来の職業について
具体的に探ってみたい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
コスモポリタニズム、グローバル・ガバナンスは、
大学のパンフレットの「求める人材」で
連呼されていた言葉でした。
そして、彼女の人生経験と重ね合わせることにより、
「入りたい」「採りたい」という双方のニーズが
合致したのです。
日時: 2009年07月03日 17:10 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例③
今回は難関大学のAO・推薦入試を複数突破した
ツワモノをご紹介します。実は、彼女の思考力、
取材力、文章力の素晴らしさを見込んだ私は
大学生となってから執筆のお仕事を
手伝ってもらいました。
4年生になるころは
「また、Hさんにお願いしたいのですが」
と雑誌社からリクエストが来るほどでした。
そんな彼女ですから就職活動も楽勝でした。
3.政治学・法学部系
③W大学政治経済学部および
同大学教育学部教養教育学科
に合格したTHさんの例
マスメディアの圧力による政・官への働き掛けが、
社会を変える。私は、幼少期から続けている
取材の現場で、そのことを実感した。
そして将来は、報道記者として、
アジェンダセッターとしてのメディアの機能を活かし、
国民が政治に関心を持つような報道をしたい。
そして、政治腐敗を根絶したい。
そのため、貴学政治経済学部に進学し、
現代世論と政治報道の関係について学びたい(序論)。
こう考えるようになったきっかけは、読売新聞社の
ジュニア記者として、高名なジャーナリストである
桜井良子さんにインタビュー取材をしたことだ。
薬害エイズ訴訟の話を聞き、事件がジャーナリストによって
報道されない限り、国民が行政の動きを熟知することは
難しいと感じた。
また、一被害者の力が、報道による世論の喚起によって、
行政の動きに影響を与えることも知った。
そして、事件の重大さに気づき、ジャーナリストによる
アジェンダセッティングの重要性について、
小学生であった私の記事に対しても、
訴訟団体や読者から反響が届き、
報道の力を肌で感じた。
ただし、今後は、情報化の進展、社会の複雑化に伴い、
報道にもさまざまな革新がもたらされるだろう。
とくに、インターネットというメディアは、
ニュース報道においても、重要な位置を占めると考えられる。
そこで、インターネットによるアジェンダセッティングの
可能性についても模索したい。
大資本や政治的圧力の影響が相対的に少ないインターネットは、
自由な議題設定に有効なのである。
こうした過程を経て、国民への説明責任を欠いた政策には
歯止めがかけられよう(本論)。
以上の理由から、貴学政治経済学部での学びを志した。
そして、マスメディアに関する新しい研究成果などを吸収するため、
卒業後も学び舎や恩師の下を訪れたい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
高校2年生からAO入試対策を講じていたTHさんは、
本来「禁じ手」である「専願指定」の2学部、
すなわち同じW大学の政治経済学部(AO入試)と
教育学部(自己推薦入試)をともに受験し、
合格してしまいます。
ここに掲載したのは政治経済学部の志望理由書ですが、
AO入試にかける気迫が感じられます。
そして、さらに素晴らしいことは、彼女は昨年、
卒業と同時に、大新聞社に就職したことでした。
「すべてはAO入試指導から始まっていました」
と彼女が言うとおり、AO推薦入試対策とは、
そのまま大学卒業後の就職試験対策にもなるのです。
日時: 2009年07月01日 00:29 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例②
今回は、関西の名門大学に進んだ
SDくんの志望理由書を紹介します。
保護者との対話を有効活用しています。
2.経済学・経営学・商学系
②D大学商学部に合格したSDくんの例
グローバル化社会のなかで、わたしは国境を超えた
グローバルな活躍がしたい。
金融の世界こそ、私のそうした望みを満たすフィールドだ。
そして、将来、国際的な金融取引の場で活躍するために、
そこで求められるさまざまな能力を身につけるために、
D大学商学部を志望した(序論)。
私は、父が銀行で国際為替の仕事に従事していることもあって、
父との会話に出てくる多種多様な経済の話題に、
自然と関心を覚えるようになった。
「サブプライムローンってなんのこと?」
「なぜ日本にも影響があるの」
「投機マネーってなに?」
「なぜ投機マネーがアフリカの飢餓と関係するの?」
といった素朴な質問に父は丁寧に答えてくれ、
私の知的好奇心を刺激してくれた。
また、高校の世界史の授業で、産業革命、
帝国主義体制下での経済的膨張政策や植民地拡大政策など、
国際市場が形成された歴史を学び、
経済こそ格差をつくりもし、
その解消に役立ちもすることを知った。
とくに、市場の国際化が貧富の差の拡大など、
さまざまな問題も生んでいることには問題意識を持った。
とりわけ途上国の通貨危機の問題など、
金融市場の国際化は、今後も新たな問題を提起するはずだ。
G8などの国際会議でも、投機マネーが食材やエネルギーに
向くことを懸念する声も大きかった。
それゆえ大学では、金融システムの分野から、
それらのメカニズムについて研究し、
格差の是正などを考えたい。
また、グローバルなフィールドで活躍するには、
英語力が不可欠だ。
私は、中学から英語検定試験に挑戦し、
現在では二級まで取得している。D大学でも、
外国語教育に独自のカリキュラムを取り入れているため、
大変魅力深い(本論)。
こうした理由で、貴学商学部への進学を希望した。
大学卒業後は、国を超えて金融取引のできる企業に就職し、
同窓生の輪を世界に広げたい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
DSくんも、将来展望が極めて具体的に描けています。
学部で金融を学びたいという意思、卒業後は国境を越えた
金融市場で活躍したいというキャリアビジョンが
しっかり描かれていて、不動の学習意欲が窺われます。
また、国際経済、とくにグローバル金融市場に
興味を持つプロセスも、父上との会話を中心に
具体的に展開されているので、
全体的に説得力があります。
日時: 2009年06月30日 00:25 コメント (0) ■ 週末は日本武道館(東京)と吹上ホール(名古屋)で
クロイワ正一です。
いよいよ今週末7月4日(土)……
九段下の日本武道館で
大学フェア2009が開催されます。
そして翌5日(日)は
名古屋の吹上ホールでも
同イベントが開かれます。
開場中はこんな講演をいたします。
「AO・推薦入試はこれでバッチリ!
志望理由書の模範的書き方
面接試験での模範的応え方」
また
AO・推薦入試相談コーナーも設置し
そこで相談を受けていますので
ぜひお越しください。
開場したころは
相談コーナーも空いていますので
早めに来たほうがいいかも……
では
関東地方の皆さん
東海地方の皆さん
週末お会いしましょう!
日時: 2009年06月29日 10:38 コメント (0) ■ 合格者の志望理由書・参考例①
さて、今回からは
今まで解説してきたメソッドを使って
実際に書いた「志望理由書」の合格答案例を
示していきます。
「この人にしか語れない」といった
エピソードがしっかり入っていますので、
参考にしてください。
トップバッターは女子高で生徒会長も
務めていたYMさんの志望理由書です。
私立の最難関大学の自己推薦入試に合格しました。
1.文学・教育学部系
①W大学教育学部に合格したYMさんの例
中学・高校での暗記中心の歴史教育だけでは、
「生きる知恵」は学べない。
歴史と積極的に向き合い
「記されなかった歴史」を探らない限り、
人類の足跡が示す現代的意義を学ぶことはできない。
私はそう考え、貴大学教育学部社会教育学科で、
歴史を、そして歴史教育を学びたい。
さらに、歴史を構成する多様な要因の理解に役立つ
政治学や経済学も併せて学びたい。
そして、将来は戦争と平和の意義について
主体的に意見を持てる人々を育てるべく、
中学や高校の社会科教師になりたい(序論)。
では、なぜわたしは、先ほど述べたような
歴史観を持つようになったか。
それは、長崎に修学旅行に赴いたときの
被爆経験のある研究者との出会いから始まった。
歴史教科書からは、原爆投下を雲の上から移した
写真を見ることはできても、
プルトニウム爆弾が破裂した下の地獄は伝えることができない。
その後、文化祭に戦争経験者を呼ぶなど、さまざまな人から
戦時体験を聞いたり、戦争映画を観たりして、その無残さを
直観した。そして、知識の断片を無機的に詰め込む歴史教育
への疑問が芽生えた。
また、冷静に考えても歴史とは、連続する現実を記述者が
その価値観、主観で切り取った「情報」に過ぎない。
それゆえ、多様な情報源への取材が必要だ(本論)。
私はこうした志で、歴史と歴史教育について学びたい。
そして、多様な視点を得るため、本学の留学制度を
積極的に活用し、教官の指導も仰ぎ、海外の歴史資料なども
収集してきたい(結論)。
※クロイワ正一のコメント
はっきりした将来展望、それを裏づける問題意識を育んだ経験。
これらが具体的に明示してあるので説得力があります。
なお、「批判的歴史観」などのキーワードは、
大学のパンフレットに書いてあったそうです。
その趣旨に、YMさんは呼応したため、あえてここにも
記しておき、この大学への興味深さをアピールしました。
日時: 2009年06月29日 10:23 コメント (0) ■ 志望理由書対策(その1)
新潟会場にお越しくださった皆さま。
ありがとうございました。
講演会の会場も満席状態で
皆さまの食い入るような
視線を感じることができ
私も充実した時間を過ごすことができました。
さて、講演でお話した内容を
順に整理していきます。
まずは、志望理由書・自己推薦書対策について
AO推薦入試の合否を分ける
ポイントともいえるのが、
「志望理由書」「自己推薦書」などの
事前提出書類です。
ここに「大学入学後に学びたいこと」や
「大学で学んだことを
社会でどう生かしたいか」といった
将来展望を語ります。
また、将来展望には、裏づけも必要です。
あなたがそんな未来像を描いたきっかけを
詳しく具体的に語るのです。
盛り込む内容についての細かな要求は、
大学側が出している募集要項をよ~く
読んでから決めるべきですが、
整理すると以下のような共通点があります。
あなたの将来展望を、
それを育んできたバックグラウンドとともに
説明するのです。
①志望理由書、自己推薦書に盛り込む要素
・大学卒業後の展望(遠未来)
・大学での学び(近未来)
・将来展望を抱いたきっかけ、
問題意識、知的好奇心(過去・現在)
過 去 ⇒ 現 在 ⇒ 近未来 ⇒ 遠未来
では、大学で学びたいこと、
大学卒業後に就きたい職業などは
どう探ればいいのでしょうか。
それには、大学が発行している
詳しい大学案内やホームページを
参考にするといいでしょう。
ただし、よくこうした質問を受けます。
「大学のパンフレットに載っていることを、
そのまま書いていいのですか?」と。
もちろん「いい」のです。
逆に、パンフレットに載っていない
講義やゼミをテーマにしても
「当大学では、残念ながら
そうした研究はできません。
他を当ってください」と
不合格になってしまいます。
大学案内をよ~く読んで、
そこから学びたいことを探る。
これが合格への第一歩です。
次に、大学卒業後のビジョンですが、
これも大学側が発している情報に
たくさんヒントがあります。
そこにはたくさんの卒業生の進路が
本人の顔写真やコメント入りで
紹介されています。
この中に
「こんな仕事がしてみたいなぁ~」
といった憧れの職業が見つかれば、
そうしたことを示せばいいのです。
人の職業人生、すなわちキャリアを
研究する学問(職業心理学と言います)では、
こうした憧れの像を「ロールモデル」と呼びます。
なお、たくさんのロールモデルを見て、
それらをミックスしたり、
アレンジしたりしてもよいでしょう。
以下、簡単に整理しておきます。
②大学での学び(近未来展望)の探り方
・調べる手段
大学フェアに参加して大学関係者と直接対話
オープンキャンパスでの直接対話
パンフレットやホームページでの検索
・調べる内容
一般教養科目
専門科目
ゼミナール、研究室、研究会など
③大学卒業後のキャリア(遠未来展望)の探り方
・調べる手段
大学フェアに参加して大学関係者と直接対話
オープンキャンパスでの直接対話
パンフレットやホームページでの検索
・調べる内容
どんな業界、業種への就職が多いか
どんな仕事、職種を目指す人が多いか
将来像が描けたら、
今度は
「なぜ自分はそうした将来像を展望したのか」
といった理由を探りましょう。
それには、大学で学びたい学問、
将来就きたい職業と関係のある
「あなたの過去の事件」を総括します。
細かなことでも、未来の理想と関係あることは
何でも想起しましょう。
そして、自分の問題意識、
知的好奇心の方向を
未来へとセットするのです。
なお、過去の体験を総括しても、
あまりいいネタが見つからなかったら、
これから創ってもよいのです。
書類を提出する日まで、
大学での学びに関係がある
「実績」を積み重ねておけば、
書類を完成させる時点では、
「このようなことに取り組んできた」と
「過去の話」にすることができるのです。
整理すると、こうなります。
④問題意識・知的好奇心(過去・現在素材)の探り方
・過去の人生の想起
将来展望を抱くようになったきっかけを探る
・問題意識や知的好奇心の証拠となる既成事実づくり
これから情報収集して「情報通」になる
これから体験を創出する
さて、盛り込む内容が決まったら、
実際に下書きしてみましょう。
その際、書く順序、つまり構成にも注意しましょう。
以下の「序論・本論・結論」の書き方が基本です。
ただし、大学学部によっては、
指定の書類に
「ここには大学で学びたいことを5行以内で書いてください」とか
「ココには大学を卒業した後に進みたい道について記述してください」
と言った指示がありますので、
そうした指示があったら、それに従ってください。
⑤志望理由書、自己推薦書の構成
・序論:私は、貴学で……を学び(近未来)
卒業後は……の仕事に就きたい(遠未来)
・本論:私がこうした展望を描いたのは……
(現在の問題意識、知的好奇心)
例えば、……(過去の経験)
・結論:以上より、貴学で……を学び(近未来の確認)、
卒業後は……のフィールドで活躍したい(遠未来の確認)。
以上、志望理由書対策についてまとめました。
もっと詳しい内容を知りたい人は
AO・推薦入試のバイブル
『志望理由書の模範的書き方』(ライオン社)
をご参照ください。
日時: 2009年05月26日 00:08 コメント (0) ■ 大学フェア2009始まる!
クロイワ正一です。
いよいよ今月24日(日曜日)から
大学フェア2009がスタートです。
まずは新潟・朱鷺メッセから……。
今年の講演メニューは、こんな感じです。
1)AO入試・推薦入試が注目されるワケ
2)AO入試とは?
3)AO・推薦入試の3大特徴
4)志望理由書、自己推薦書対策
5)小論文・作文対策
6)面接対策
7)参考文献のご紹介
このお話をヒントにして
AO入試・推薦入試を突破しましょう!
なお、当日は11時~16時まで
相談コーナーでも待機してます。
講演内容の詳細は
追ってこのブログでご紹介していきます。
AO入試・推薦入試で
大学進学を考える皆さん!
勝利のカギは大学フェアにあります!
その第一弾・5月24日(日曜日)の
新潟・朱鷺メッセにCOME ON!