シルバー仮面、レッドバロンが活躍する11月10日公開の『ブレイブストーム』。
あぁ…なんと北海道・東北では上映が決まってないとなっ!?

ってことで、実相時昭雄監督の遺作となった、2006年公開の映画『シルバー假面』を見てました~

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大正9年、帝都・東京を舞台にシルバー假面と怪人カリガリ博士との戦いを描く作品。

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シルバー假面


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カリガリ(石橋蓮司)


軍医総監で作家の森鴎外とドイツ人の母エリスの間に生まれた混血児ザビーネ(ニーナ)。
ニーナは母の形見の銀の指輪でシルバー假面に変身する!

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ザビーネ(ニーナ)


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森鴎外(伊藤昌一)


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エリス(アデイト)


ニーナとともに事件を解明してゆく陸軍大尉・本郷義昭と作家・平井太郎。

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本郷(渡辺大)


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平井(水橋研二)


森鴎外は若い時分ドイツを旅していた。あるとき険しい山の中で悪魔の声を耳にする。

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悪魔との賭けに勝った彼は、金と銀のふたつの指輪を手に入れる。
この指輪はふたつがひとつになることで、恐ろしい力を発揮するという。

金の指輪は森自身が、銀の指輪は妻のエリスが持つことになった。
森はその後、日本へ帰国。
一方、残されたエリスとその子供ニーナは旅芸人としてドイツ国内を旅していた。

ある村でのこと、エリスとニーナを泊めてくれた男の一人息子が行方不明になる。ニーナは母の指輪をこっそり持ち出し、その力で男の子の行方を突き止める。
発見されたものの瀕死の状態。二ーナはふたたび指輪の力と使うと、男の子の傷はまたたくまに完治する。

村人たちは、感謝するどころか、彼女たちを"魔女"と決めつけ魔女狩りをはじめる。
こうして招かざる客となるニーナたち。ついに母エリスも病に倒れる。

さて、二つの指輪を手に入れ世界をわが物にしたいカリガリ博士。
森鴎外からついに金の指輪を手に入れた。
あとはニーナの持つ銀の指輪だ。
蜘蛛男や蝙蝠男ザムザなどの怪人を送り込むがどれも失敗。
ついに鉄鋼ロボマリアを完成させた。

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シルバー假面対マリア!

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ついにマリアを倒し、カリガリ博士もいずこかへと消えて行った。

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森鴎外は自分の持つ金の指輪を、ドイツへ帰るニーナに託す。

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また本郷もドイツへの留学が決定、偶然にもニーナと同じ船だった。

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一緒にいてほしいという本郷に、ニーナは私たちの故郷は宇宙、差別のないさすらう星の元に生まれた者同士なのだといい拒む。

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二つの指輪はドイツに渡った。
やがて、ドイツではその差別の最たる悪夢が起ころうとしていた…


1971年の「シルバー仮面」とはまったく別物ですが、根底にあるものは一緒。
劇中、指輪の力=光子力を使って壮大な計画を実行としている純血アーリア人の中に、のちにナチスを結成するアドルフ・ヒトラーがいたりします。

陸軍大尉・本郷義昭はのちに満州で関東軍を率いる人物。山中峯太郎の少年小説・本郷義昭シリーズの主人公。
また平井太郎はその後、江戸川乱歩のペンネームで数々の作品を残します。
このように、『帝都物語』とドイツ映画『カリガリ博士』『メトロポリス』なんかを合わせたようなテイスト。

原案は佐々木守、美術監督は池谷仙克、企画協力にはフジ隊員こと桜井浩子。
また俳優陣も、嶋田久作、寺田農、ひし美ゆり子、堀内正美、原知佐子といった実相寺さんならではの面々が活躍しています。

実相寺さんならでは戦闘シーンも。
夕焼けでキックを繰り出しシャッター音とともに静止画像になるメトロン星人やスペル星人みたいに、この作品では月をバックにカシャッ!

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やっぱりシルバーは今も昔も等身大だなっ(^^

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では最後に以前も紹介した「シルバー假面」スタチュー(^^

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