国産ブッシュクラフトナイフ

モキナイフは1907年創業の岐阜県関市にあるナイフメーカーで一般的な知名度はそれほどでもないようですがカーショーやベレッタなどのOEM生産を行うなど信頼ある老舗です。フォールディングナイフを多く手掛ける同社が満を持してリリースしたシースナイフがバーグ(Berg)です。

全長:230mm

刃長:110mm

刃厚:4.5mm

重量:205g

鋼種:VG7

柄材:ナチュラルブラウンキャンバスマイカルタ

日本製

 

美しく作りこまれたブレードは十分な4.5mm厚のフルタングでコンベックスグラインド。きわめて握り心地の良いマイカルタのハンドル、ずっしりとした気持ちの良い重さ。奇を衒わない素朴でシンプルなフォルムと精緻な造りこみ。さすが Made in Japan と唸りたくなる出来栄えです。

 

このナイフを購入したのは2年前で今まで使ったことはありませんでした。キャンプではみきかじや村のバトニングナイフを常用していたので不都合が何もなかったことと、どちらかというとこちらの理由が主かもしれませんが、バーグがあまりに精緻な造りで使うのが何だかもったいない気がしていたのであります。しかし道具は使ってナンボ。ましてやナイフなどは使っていけば切れが鈍り、傷や欠けができるのも当たり前。先のみきかじや村のバトニングナイフは節のある広葉樹もガシガシとバトニングして小さな欠けが何か所もでき、研ぎながら使いつづけていてすっかり『私の道具』になっています。

 

そのバーグを初めてキャンプに連れ出しました。まずバトニングしてみます。グリップが安定するので作業がしやすい。スカンジのみきかじやに対しバーグはコンベックスなので食いついた後の割り込みがスムーズ。武生特殊鋼のVG7はHRC62ときわめて高硬度だそうです。長切れする反面、衝撃強度はどうなのでしょうか・・・。

フェザーも作ってみました。薄く削る作業にコンベックスは不利かと予想していましたが、気持ちよく削れ実用上は全く問題ありませんでした。ただ、食いつきに関しては青紙、スカンジのみきかじや村バトニングナイフに軍配です。

 

高硬度ステンレスでコンベックスとなると自分で研ぐのはおそらく難儀で、この先メンテナンスが必要になったらいつもお世話になっている刃物屋さんに持ち込むことになるような気がします。まずはしばらく使い倒してみたいと思っています。