約6kmの遊歩道を歩く

潤井川は富士山の大沢崩れを源流として富士宮市の大石寺を経て富士宮市街の西部から富士市の中西部を流れ田子の浦港に注ぐ約25kmの河川です。下流域の約6kmの間は遊歩道が整備されており、その起点となる滝戸橋は富士山と桜の撮影スポット。この滝戸橋から田子の浦港まで、ぶらぶらと歩いてみました。この日はあいにくの曇り空ですが晴れていれば富士山を満喫できるルートです。

 

滝戸橋から潤井川橋まで

スタートは滝戸橋です。ここは富士山と桜の名所『龍厳淵』を望む撮影スポットとして知名度が上がってきており今年も桜のシーズンには大変多くのカメラマンが訪れていました。桜の写真は2024年4月6日に撮影したものです。

 

 

潤井川の遊歩道は基本的に右岸側(西側)の整備が進んでいます。左岸も道が付いている区間がありますが整備状況はあまりよくありません。歩道のスタート地点の滝戸橋付近では潤井川は南に流れ、橋上からは富士山が北北東に見えます。そのあと川は南東側に流れを変えるので富士山が左手の視界に入ってきます。滝戸橋から700メートルほどで通称富鷹線の富鷹橋に至ります。

滝戸橋

 

*2024.5.10 晴れた日の画像を追加

 

この富鷹線は交通量が多く、横断歩道もありません。富鷹線と合する手前右側に土手を降りる階段があり富鷹線をガードでくぐる歩道が付けられています。

 

 

富鷹線を過ぎると次は東名高速道路をくぐり、さらに進むとJR身延線のガードをくぐります。滝戸橋から山橋までの間は道幅が広く、散歩やランニングをする人を多く見かけます。

 

*2024.5.10 晴れた日の身延線ガードの写真を追加しました

2024.5.10 追加up

 

身延線は1913年に富士身延鉄道として開通、その後に国鉄に買収されます。1969年に富士駅 - 入山瀬間のルート変更、複線化、高架化が行われました。遊歩道脇の線路橋脚は上り線と下り線とで分かれていますが上り線は昔からある石組の橋脚、下り線は1969年の複線化で付けられた線路で橋脚はコンクリート。設置年代の違いが見て取れます。さてこの身延線をくぐった先は工事中で通行ができず潤井川橋まで車道を迂回しました。

 

 

潤井川橋から中央公園まで

県道175号線の潤井川橋を渡ると畑の広がる広々とした区間になります。しばらく歩くと歩行者・軽車両用の富士見橋が見えてきます。歩いてきた右岸の遊歩道はこの先橋梁の橋げた工事のため通行止めのため富士見橋を渡って左岸の遊歩道を歩きます。

 

 

*2024.5.10 富士見橋からの富士山の画像を追加

2024.5.10 追加up

 

富士見橋の周辺はその名の通り晴れていれば富士山が見られます。橋から下流側に工事中の橋脚が見えます。橋を渡った左岸の道はアスファルト舗装です。ビニールハウスや畑が多く民家が少ない地域です。 

 

 

新しい橋の工事現場です。旧国道一号線から郊外型店舗の多い青葉町、この新橋を経て県道414号(大月線)に至る計画だそうです。

 

 

取水塔を超えて県道181号線の山橋に至ります。この山橋を渡って右岸の遊歩道に戻ります。

 

 

山橋を渡って右岸の遊歩道に戻ると右手に自動車部品会社の工場、前には中央公園の森が見えます。この辺りから市街地に入っていきます。この先県道174号線の源平橋を横切りますが、この道路は東名富士インターから続く幹線道路で歩行者は渡れないので土手を降りて県道をくぐります。

 

 

源平橋のガードをくぐると中央公園に至ります。写真の吊り橋を渡ると中央公園、遊歩道の右側は公園の駐車場とイベント広場になっています。滝戸橋からこの辺りまで3.5kmほどです。

 

 

 

 

中央公園から富安橋まで

中央公園の先、青葉通りにかかる潤井川大橋に至ります。ここも歩行者は渡れないのでガードをくぐります。

 

ここのガードには住人がおわす様子。住人は読書家のようで本がたくさん!ガードを抜けると右手に青葉通りに上がる階段があります。

 

 

階段を上がると富士市文化会館を右に見ながら遊歩道を進みます。この辺りが富士市役所などがある市の中心部に最も近い区間です。

 

 

石のテーブルセットが置かれていましたが草ぼうぼうであまり使われている様子がありません。その先桜橋で小さな支流を渡ります。

 

 

中央公園付近には百人一首の石板が等間隔で埋め込まれています。お上の設置するこういうものやブロンズ像など、誰が喜ぶのだろうか、と思いつつ・・・。

 

やがて旧東海道にかかる富安橋に至ります。中央線のない狭い道路で旧東海道の面影は全くありません。橋のたもとにはお地蔵さん。スタートの滝戸橋から富安橋まで約4kmです。

 

 

富安橋から田子の浦港まで

富安橋を超えて50メートルほど進むと県道396号(旧国道1号線)にかかる潤井川橋に至ります。『潤井川橋』という名前の橋は二つ目で被っていますね。この通りも交通量が多く横断歩道がないので注意して渡ります。ここの先は遊歩道の脇に細長い公園のようなエリアがありベンチが置かれています。

 

 

短区間のみ砂利道になりまたアスファルトになり少し道幅が狭くなります。しばらく進むと『富士山夢の大橋』に至ります。グーグルマップにそう記されているのですが正式名称はわかりません。この橋は両脇は供用されていますが中央部が工事中で本線がさらに南に延びるようです。この橋の下部は未舗装です。

 

 

夢の大橋を過ぎると潤い橋に至ります。潤い橋は2001年に完成した比較的新しい橋でここを通り過ぎると遊歩道は小公園になり東海道線の線路に突き当ります。公園の右手奥にある階段を下ります。

 

 

東海道線のガードをくぐると新しい幅の狭いコンクリートの道になります。茂みで左手の潤井川は見えません。

 

 

また川沿いへ。道幅が広くなり行く手に新幹線の高架が見えます。さらに進むと前田橋へ。これが遊歩道が横切る最後の道になります。

 

 

前田橋の先は桜並木の新しい道です。先に国道一号バイパスの高架。遊歩道はこのバイパスの下まででその先は草が茂り進むことができません。このすぐ先が潤井川の河口、田子の浦港で潤井川の一番河口に近い田子の浦橋を行き交う車が茂みのすき間から見えます。下流域の遊歩道が近年整備されているようなので、いずれ港までつながるのではと思います。滝戸橋から約6kmの遊歩道はここで終わりです。

 

 

さて、遊歩道はここでおしまいですが私がこの散歩のゴールに設定した場所は・・・遊歩道の終点にほど近い場所にある道路標識です。この標識、ヒトが槍をもって走っているようにしか見えないとSNSでウワサだそうです。