一時流行したというか、盛んに持ち上げられたグレイヘア。その後、果たして増えたのでしょうか。私の実感ではそんなに増えていなません。そもそも、グレイヘアがきれいに見える人は限られています。
グレイヘアの火つけ役になった一人が、元アナウンサーの近藤サトでした。というより、それに目をつけた主婦の友社の編集者が仕かけたのですが。その仕かけによって、グレイヘアは流行号大賞をとるほど注目されました。
しかし、もともとグレイヘアは、美人でおしゃれな人でないと似合いませんからね。近藤サトすら、加齢によって最近はお婆さんに見えるようになりました。グレイヘアだからよけいにです。草笛光子のような見事な銀髪になれば、それはそれできれいです。しかし、実際はそううまくいきません。
金髪の白人女性が白髪になっても、それほど印象は変わりません。少なくとも、黒髪が白髪になるほどの衝撃はないでしょう。でも黒髪が白髪になっていくのは、残酷なほどの変化です。
かく言う私は若白髪で、30代後半にはもう白髪が目立つようになってきました。そこでヘナで染め始めました。でも、あれは手間がかかって大変である上に、白髪が増えるともう無理なのです。
そこでヘアマニュキュアにしました。そんんこんなでずっと染め続けて、黒に見える焦げ茶色を維持しています。茶髪は日本人には似合いませんからね。今はカラートリートメントです。
3日に一回ぐらい部分染をします。でも、近頃は毛も薄くなって地肌が見えるようになり、そこはヘアファンデで誤魔化しています。そろそろ、ウィッグか帽子を考える歳になったようです。でもまだ決心がつきません。
実は私も、グレイヘアが注目され始めた頃に挑戦してみようかと思ったことがあります。でも美容師さんに止められました。「顔の感じがグレイヘアには合わない」と。つまり、美人でもおしゃれでもないということですよ。
はっきり言ってもらってよかったです。また娘たちにも反対されました。娘たちなりに、母親がお婆さんに見えるのは嫌だったのでしょう。特に次女は「あんな髪、似合う人はいない」とまで言いました。
とはいえ、染め続けるのも大変です。近藤サトがグレイヘアにしたきっかけは、東日本大震災だったそうです。確かに、地震が起きたら髪なんた染めていられません。また、逮捕された女性が久しぶりに出てくると、白髪になっていて別人のように見えることもあります。
まぁ、いつかは諦めるしかないのでしょう。実際、お婆さんになっているわけですから。つまり、もうお婆さんだという事実を、自分自身が受け入れるようになった時、髪のことはもう諦めるようになるのでしょうね。もじゃや健康であればいいと。でも私にはまだ無理かな。