此処に少し前の数字だが、海運会社の事業別のランキングがあるので紹介する。

海運上場会社売り上げ高トップ5

1.マースク (デンマーク)
2.日本郵船 (日本)
3.商船三井 (日本)
4.川崎汽船 (日本)
5.COSCO(中国)


コンテナ船運航スペース比較

1. マースク (デンマーク)
2. MSC  (スイス)
3. CMA-CGM(フランス)
4. COSCO(中国)
5. EVERGREEN(台湾)
6. HAPAG-LLOYD(ドイツ)
7. APL (シンガポール)
8. HANJIN(韓国)
9. CHINA (中国)
10.商船三井
11.OOCL(香港)
12.日本郵船
13.HAMBURG(ドイツ)
14.川崎汽船
15.YANG MING(台湾)


ドライバルカー(ばら積み船)

1.COSCO
2.日本郵船
3.川崎汽船
4.商船三井
5.STX(韓国)


自動車専用船

1.日本郵船
2.商船三井
3.川崎汽船
4.EUKOR(韓国)
5.WWL(ノルウエ―)

海運業界は、自国の産業構造や天然資源の有無、貿易依存比率などと密接に関連している産業である。

自動車産業に限っていえば、自動車生産地として、アメリカ、欧州、日本、最近では韓国となる。
自動車大国アメリカは自動車は自国で生産・消費する構図があるので、海運業にアメリカ籍の会社はあまり見かけない。

欧州はといえば、ドイツ、フランス、イタリアに自動車産業があるが、やはり地域内での販売が中心で海運との関係も希薄である。

日本はトヨタ、日産など自動車生産も多く、しかも、自国での販売よりも欧米での販売が比較的多かったという歴史的な背景から自動車専用船が強く、上位3社を日本の会社が占める結果となっている。韓国も同様に、現代自動車やKIAなど自動車産業が伸びた結果、EUKORという自動車専用船が4位につけている。

日本の海運界の強みはコンテナだけでなく、自動車専用船、ドライバルカーといわれる不定期船、そしてタンカー(日本は原油を必要としている為、原油の輸送にタンカーは欠かせない存在である)など、おしなべて海運全般が活発な動きをしており、いわば総合物流会社としての機能が非常に充実している。

現在売上トップのマースク・ラインはコンテナ事業が中心の会社である。コンテナ船の生みの親ともいうべきシ―ランド社を買収して、さらにその地歩を確実なものにしている。

しかし、コンテナビジネスにはターミナルの設備造営など巨額の費用が必要とされる。
現在、世界中でFTAが協議、交渉されつつある中で、物流は更に活発に動き、増大する。時に景気の動向により、貨物の増減もありうる。

マースク・ラインのコンテナビジネスの一本足打法が安定とされるのか、日本商船艦体のように
コンテナビジネス、タンカー、自動車専用船、ドライバルカーなどの中核事業の集合体で経営を安定させるのか、今年は各船会社の経営手腕が問われる年になる。

(資料:川崎汽船アンニュアルレビュー2013より)

www.shipfan2030.vpweb.jp