Shipbrokerという仕事

Shipbrokerという仕事

日本ではあまり馴染みの少ないシップブローカーという仕事をしてます。私達の日常やマーケットの情報を紹介していきたいと思います。関わりのある主なカーゴ(荷物)はCPP(石油精製品)、ペトロケミカル(石油化学品)、Vegetable Oils(植物油)などなどです。シンガポール在住。

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シンガポールで人気の魚をベースにした白湯スープ。具は基本魚のフライか魚の切り身に野菜少々で、炭水化物は麺かゴハンを選べる。麺はビーフン、ラクサで使用してる白麺、そして個人的おすすめなのは日本のチキンラーメンみたいな茶色い麺。スープは魚介の濃厚な深みのある味でスープは毎回飲み干す位美味しいです。一度味わってみる価値は大いにあります!

Blanco court fried fish soup
341 Beach road


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シンガポールは旧正月を重んじるので我々は今日から仕事です。とはいえ、休暇を取って旅行に行ってるお客さんも多いので電話がほとんど鳴りません。かなり暇ですが私の闘志は既に燃えてます。

新しいFleet List(全タンカーのリスト)を見ながらコンタクトした事ない船会社を選び挨拶のメールを多数送る作業で午前は終わりました。返信が少しでもくれば嬉しいです。

今年は新しいビジネスを狙いたいですね。
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新年明けましておめでとうございます。今年も興味ある面白いブログ書いていきますのでよろしくお願いします!

最近忙しくてサボッてました。またすぐアップしていきます!
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PI Clubとは船主責任相互保険組合で世の中にある90%の船はこの保険に入っており、様々な船上で起こる事故や損傷をカバーしてくれる。

よくある例ではcontamination。カーゴをDischarge(揚げ)した後はタンクを必ずクリーニングして次のカーゴを積めるようにしなくてはならない。船員のクリーニング方法が雑でたまにクリーニング仕切れないで残ってしまい、それに気付かず新たにカーゴ積んで混ざってしまう事でカーゴダメージを起こす事をContaminationという。

この場合、本当に船側に過失があったかどうかChartererのSurveyorとPI Surveyorとで検証する必要がある。そこで船側の過失と立証されるとPI Clubが必要に応じて損害賠償をしてくれる。

実によく出来たシステムで人間が入ってる入院保険とか生命保険とかよりはスムーズに支払いが行われている。
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イランは豊富な天然資源に恵まれ化学品はメタノールを始め、苛性ソーダ、EDC、MEG、BTX、オレフィンなどなどが年間100万トン以上輸出されている。しかし、欧米から経済制裁がいまだ続き、日本も数年前に原油取り引きを打ち切りにしている。現在の主な出荷先は欧米の圧力などお構いなしな中国、インド、そしてトルコである。

経済制裁の一環として、船舶保険会社も全船会社に対してイランの商売で万が一損害が出た場合保険適用しないと発表している。なのでPI Clubに属する船会社は基本イランの商売はNGである。

では誰が100万トン以上の物を運んでいるのか?先ずはイランが自国で所有しているタンカーやLPG船、中国はイラン航路を専門にカバーする保険会社を独自で作り中国の船会社が数社参入している。後はインドの船やトルコの船といえよう。これだけの船がある中、やはり船数も限定的になるのでフレイトは他のアラビア諸国から出荷するより20-30%割高である。これからも制裁が続けば中国の船会社は儲かってしょうがないだろう。
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Charterer(船を専門に傭船する人)とTrader(カーゴの売り買いをする人)の違いを簡単に説明したいと思います。外資系トレーディング会社の多くは各々の役割に集中する為、カーゴを決める人、傭船する人できっちり別れている場合が殆どです。なので私達ブローカーが日頃会話をするのはChartererでありChartererが私達にとっては大切な顧客となります。

しかし日本や東洋の商社の場合、TarderがChartererを兼任しているパターンが結構あります。TraderがChartererも兼任しているとフレイト感覚や船の条件に対して理解が深いので話が早かったりもします。しかし取り扱い量が増えればやはり独りではハンドル仕切れません。

なのでどちらがいいとは言いにくく、そのチームに合ったスタイルが一番好ましいのかなと思います。

追記
こちらもやってます。Tsu限定の投稿もやってます。是非参加して下さい。
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未来を想像したり、話したりするのはなんだかワクワクしますよね。私はいつもこの業界の未来を想像しています。なるべく未来を感じ先手、先手を打っていかないとブローカーとしても生き残っていけません。それはトレーダーや石油化学品を生産しているサプライヤーやそれらを買うバイヤーも同じです。

その中でもトレーダーやブローカーとはいわばIntermidiate(仲介役)です。ChartererがOwner(船会社)と直接交渉をして成約すればブローカーは必要ありません。サプライヤーが直接バイヤーとカーゴ取引すればトレーダーも必要ありません。なので私達仲介役は私達を通して成約するだけの価値を顧客に与えないと全く意味をなさないと私は強く思います。

個人的見解ですがマーケットで強いトレーディング会社はいかにサプライヤーもしくはバイヤーに食い込んでいるかだと思います。要するに一つ一つのトレーディングにどれだけトレーダーが顧客に対して付加価値を付けられるかがキーになります。

例えば前回何度か話に出ているBenzeneというカーゴがあります。値段が著しく上がったり下がったりするのでサプライヤーが11月に出荷して12月到着と見込んでも船が遅れ1月に揚げ地に到着すると値段が落ちて損害を出してしまいます。しかし付加価値を付けられるトレーダーは揚げ地でタンクを構えているので一旦そこに下ろして価格が上がるのを待つ事も出来ます。これは一例に過ぎないのですがこういった追加サービスをどれだけトレーディング会社が用意しているかで勝利の数が変わっていきます。

私達ブローカーもどれだけ船会社に食い込んでいて船会社に融通を利かせコントロール出来るかが重要という事になります。なので日頃のお付き合いを疎かにしたらアウトです。

ということで今夜は船会社を接待して来年もサポートしてくれる様ゴマすらないとですね!笑。
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今回はフレイト(運賃)の話をしましょう。オーナー(船会社)がどうやってフレイトを決めているか。これには二通りあります。まずは航海日数、バンカー(燃料)の消費量、各港で掛る費用、そしてHire(船の管理費、船の持ち主に払う傭船料など)から算出し、オーナーが必要とする値段(勿論オーナーの利益も含む)。もう一つはマーケットの値段。例えでいうと、環七のラーメン屋街で10店ある内7~8店が大体¥700で一杯出してるとします。しかし、ある店は少し品質の良い鶏ガラを使っているので¥1200は欲しいと少し値段を高くしてます。大多数のお客さんからしたら品質の良い鶏ガラを使ってても、¥1200は高いし余り違いが分からない。だったら¥700のラーメンでも満足だしお客さんの足並みはそちらに向かいます。
その心理と同じで、似た条件の船がそのInquiryに対して複数あるのであらばChartererはトレーディング利益をより出すために一番安い運賃を選ぶのが自然だと思います。あとは微妙な船のスケジュールだったり、Chartererに与えられるオプションのクオリティーだったりで判断し成約していきます。

前回出てきた蔚山からヒューストンに動くBenzeneというカーゴは積んだ日から到着までに値段が著しく上がったり下がったりするので儲けるには船を成約した時のスケジュールに近い運航が重要で、予想以上に遅れられるとトレーダー達は大損害を起こしてしまう大変危険なトレーディングなのです。オプションのクオリティーとはいくらかは運賃が高めだが、ヒューストン到着がかなり堅いとか、ヒューストンにいくまでの間に寄り道が少ないとか、オーナーがこのビジネスをちゃんと理解してて遅れを最小限に抑えるオペレーションを心掛けてくれているかとか様々です。要するにトレーダー達が勝てる結果を導いてくれるオーナーが商売の要になりますね。ただフレイトが最初からべらぼうに高いとクオリティーがよくても儲けられませんよね。


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今年も残すところ後わずかとなりました。原油価格が下落しそれに比例して様々な石油化学品も下落。大変厳しい年末となり、来年に不安を覚えるトレーダーや船会社は少なくありません。私達シップブローカーもカーゴが動かなければやる事はまったくありません。ついこの前完成し稼働し始めた石油化学品プラントのJACも億単位の損失をだし急遽稼働ストップするなどあまりいいニュースではありませんね。

世界1位、2位を争う大手ケミカルタンカー会社のOdfjellも先日大きな損失が予想され、CEOが責任追及のもと解雇されてしまいました。それだけ厳しい状況がとって観れます。

楽観視するならば、下がった価格はいつかは上がるという事です。それが来年早々に起こって欲しいですね。
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会社の人間はほぼシンガポール人なのでローカルフードをお昼に食べに行くのがほとんど。私自身も大好きなので近場から車で遠出することもある。今回は大好きなチキンビリヤニの中でも一番だと思う店。ここはフライドチキンとサラサラしたビリヤニライスとグレイビー(カレー)。サイドメニューでカリフラワー、ほうれん草、ポテトなども合わせて頼める。値段はたしか$5-6位。一度チャンスがあればお試しを。
7A Stanley St